
カミヤ会長(左)から奨学金を手渡された今年の受領者ら
北米沖縄県人会(エディー・カミヤ会長)は15日、サウスエルモンテ市のウィティアナロウ・レクリエーションパークで毎年恒例のサマーピクニックを開催した。今年大学に進学するメンバーへの奨学金授与式をはじめ、琉球民謡や舞踊など沖縄の伝統芸能が披露され、会員同士は親睦を深め合い、ウチナーンチュ(沖縄の人)精神を確認し合った。【吉田純子、写真も】
琉球舞踊を披露した芸能部のメンバー
日系3世のカミヤ会長によると、同県人会はメンバーの人種の多様性も目立ち、若い世代の間でも自分のルーツを知ろうとする動きが盛んなのだという。「沖縄の文化やウチナーグチと呼ばれる沖縄の言語、食べ物などについて学ぶ若い世代も多く、また次世代に伝えていこうとする動きも活発」と話す。
さらに5年に1度、世界各国に住むウチナーンチュが沖縄に一堂に会して行われる「世界のウチナーンチュ大会」もあり、「沖縄スピリット」を共有している。
2歳の頃から石垣市に住み自身も「ウチナーンチュ」と話す留学生の岩崎カンナさんは、3年半前に渡米し、現在エルカミノカレッジでダンスを学んでいる。毎年ピクニックに参加し、この日は琉球舞踊の動きを取り入れた創作ダンスを披露した。
「日本にいた時はロサンゼルスにこんなにたくさんのウチナーンチュがいるとは知らなかった。渡米当初から県人会の人々には支えられ、助けられている。全世界に沖縄の人々が住み、コミュニティーを形成していて嬉しい」と話した。
毎年、同県人会のピクニックでは大学進学を控えたメンバーへの奨学金授与式も行われており、今年も受領者に奨学金が手渡された。
ダイナミックな振付けと太鼓演奏を披露した琉球國祭り太鼓のメンバー
例年のピクニックでは、ボランティアメンバーが会場でバーベキューをし、出来たての照り焼きチキンなどを振る舞っていたが、今年は連日の暑さからボランティアの熱中症などを懸念し、事前に注文した弁当を販売。参加者は弁当のほか、各自持ち寄った食事や、会場内で無料で振る舞われたかき氷を頬張りながら、特設ステージで繰り広げられる民謡や三線、太鼓や沖縄空手などの演目を楽しんだ。
ピクニックの最後を飾るのは恒例の盆踊り。ピクニック参加者が輪になり、沖縄民謡の生演奏にのって盆踊りを楽しみ、ウチナーンチュ精神を確認し合った。
水風船投げゲームで最後まで勝ち進んだ参加者