今まで固定型ロボットがカウンター越しにコーヒーなどを給仕をする店はあったが、このほど重度身体障害者がロボットを遠隔操作して食べ物や飲み物を給仕するカフェが実験的に開店した。
働くのは「オリヒメD」という可動式のロボットで、在宅の重度身障者が眼球の動きなどでコンピューターに入力し、注文取りやオーダーの提供をする。
オリヒメDを開発したオリィ研究所は「育児や介護、身体障害などにより、会社に出社することが困難な人の社会参加を目的に、分身ロボットを用いたテレワークを研究・推進」しているという。
今までは健康のために働くこともできず、気分的にはお荷物であっただろう人たちにも働く場、自分たちも役に立てるのだという場を設けられる。別に身体的な理由だけでもなく、例えば対人恐怖症など精神的に表へ出られない人たちにも朗報となるのではと期待している。
ずいぶんと昔だが、何かの理由で登校できない生徒が「ロボット登校」しているというニュースをみた記憶がある。ロボットは親が学校まで運ばなければならないが、生徒はロボットに内蔵のカメラ、マイク、テレビでクラスでの授業を受けることができ、クラスメートもロボットの腹部の画像で件の生徒と会話もできる。これも遠隔操作のロボットといえるのかもしれない。
話は変わるがあのホーキング博士の車いすがオークションで4400万円で落札されたそうだ。あの車いすは普通の電動イスのようだが、研究発表などの時に使用する車いすは特別仕様で、やはり眼球の動き(だったと思う)などでコンピューターを操作して意思の疎通をはかれたようだ。
話を戻して、アニメファンならご存じかと思うが、巨大ロボットマンガの戦闘用のガンダムやマジンガーは中に人間が入り操作する訳だが、工事や建設をする大型機械はオリヒメDのように遠隔操作で、誰でも安全に働ける環境ができるようになるのかな。【徳永憲治】