新しい年の始まりを寿ぐ沖縄古典音楽「かぎやで風節」が流れ、和やかに会の始まりが告げられた。続いて、琉球舞踊・宮城流能松会社中による「女こてい節」が優雅に舞われた。
開会の辞に続き、カミヤ会長は「うちなーぐち」(沖縄語)で新年のあいさつを述べた。大勢の参加者にユーモアを交えながら「今日は来てくれてありがとう」と謝意を述べ、「記念すべき110周年記念大会の開催が9月に決定した。沖繩のバンド『BEGIN』も参加の予定」と発表。大会の成功へ向けて会員やコミュニティーからの支援を仰いだ。BEGINから届いたビデオメッセージも流れ、9月へ向けて皆の士気は一層高まった。
ヤマガワさんは1930年代に北米沖縄県人会へ入会した古参の会員。同会の歴史委員を長年務め、 同県人会が編さんした「北米沖縄人誌」日英版の出版を担当するなど地道な活動を続けた。また奨学金の委員として長く在籍し、同委員のアドバイザーとしての役割も果たした。
タタラさんは、現在96歳で病気療養中のヤマガワさんに代わり受賞の喜びを語った。「祖父はこの賞をもらうことを家族の誰にも言っておらず、わたしたち家族は羅府新報を見て知り、とても驚きました。祖父はどこへ行ってもみんなから声をかけられるような人。祖父の家族の一員であることをとても光栄に思う」
続いて、2019年の役員が登壇し、右手を上げて役職を全うすることを宣誓。その後は鏡開きも行われた。今年の干支、亥年の男女がステージに並び、ヘレン・シマネさんと共に乾杯の音頭を取った。
親睦会ではカミヤ会長もメイクと衣装で舞台に立ち、場の盛り上げに貢献。芸能部による「うりずんの歌」、「ひやみかち節」、 「年ん新たまてぃ」、「花遊ぶ」などの琉球民謡のほか、琉球舞踊や太鼓、 空手、フラなども披露された。
ラッフルやフォトブースなど、若い世代が主導するコーナーも多数あり、最大規模を誇る同県人会の年齢層の厚みが強調されていた。
最後は「我した島沖縄(しまうちなー)」と歌う琉球民謡「芭蕉布」の大合唱で幕を閉じた。