コロナ勃発直前の2019年、日本で開催されたラグビーワールドカップにて、日本は強豪国相手に見事な躍進を遂げた。全勝で予選突破し史上初のベスト8進出を果たしたのだ。
 それから従来のトップリーグに代わり(本格的プロ化へ前段階だが)「ジャパンラグビーリーグワン」が発足し、来年2022年1月7日に国立競技場で開幕戦が行われる。
 30年弱の歴史を保つ日本プロサッカーJリーグのように、安定した総括組織の基盤づくりは重要だ。ディビジョン1は6チームずつの二つのカンファレンスで12チーム、さらにディビジョン2(6チーム)、ディビジョン3(6チーム)の3部計24チームで構成される。
 諸事情を考慮してか、企業名と都市・地域がホームチーム名に含められ、何かと長めになっている。ディビジョン1には、「東京」を冒頭もしくは末尾に含むチームが五つある。一貫性に欠けており、名称に慣れるまで時間を要する。地域社会への宣伝経済効果を見込んでの地元密着型の形式を組み入れたのだろう。一ラグビーファンとして、新リーグの誕生で世界最高峰と競える、よりハイレベルなプレーを望む。
 しかし多大な期待感とは裏腹に、多少の不安がある。現在オータム・ネーションズシリーズ(秋の国際試合)がヨーロッパで開催中だ。世界ランキング10位の日本代表は3試合のうち2試合を終え、初戦アイルランド(4位)に5対60で無惨な大敗、ランク下で楽勝と見込んだ2戦目のポルトガル(19位)に38対25でかろうじての勝利。他国からも戦術を綿密に研究されるようになった。
 ヨーロッパの強豪国(イングランド、アイルランド、スコットランド、フランス、ウェールズ、イタリア)は、6カ国対抗試合を毎年行う。南半球の4カ国(ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ、アルゼンチン)も毎年(昨年はコロナ禍で3カ国)定期戦を行う。切磋琢磨(せっさたくま)し、進化を続けている。  本日11月20日、日本代表はスコットランドと戦う。敵地での苦戦が予測されるが、今後の希望に向けて頑張ってほしい。応援しよう!【長土居政史】

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