
サンゲーブル市議会は2日、同市で営業し共に今年創業100周年の日系2社「トーヨー・ミヤタケ・スタジオ」と「サンゲーブル・ナーサリー&フローリスト」を議会表彰した。
歴史保存および文化財保護委員会のセニヤ・ルビシッチ委員長は、5月は全米の歴史保存月間に当たり、また特にアジア・太平洋諸島系米国人文化遺産月間でもあることを紹介し、「2社を表彰することは光栄である」と述べた。さらに、「この表彰はサンゲーブルの長い歴史と、また、より重要なこととして日系の老舗店のこれまでの持続力と回復力について語る素晴らしい機会である」とし、100年間事業を継続してきたばかりでなく、日系コミュニティーが受けた疎外と人種差別の大きな傷に耐えてここまで来たことを称賛した。

トーヨー・ミヤタケ・スタジオは1923年に宮武東洋氏が小東京に開業した。その後息子のアーチー・ミヤタケ氏と孫のアラン氏がスタジオの場所を現在のサンゲーブルに移し、南カリフォルニア全域にサービスを提供している。
家族を代表して表彰状を受けとったアラン氏は2枚の写真を議会に寄贈したが、その1枚は23年にサンゲーブル・ミッションの前で修道女を撮影した祖父の写真で、もう1枚はアラン氏が100年後の今年2023年に同じ場所で撮影した再現写真だった。制作にはサンゲーブル在住で友人のジョージ・バルデス氏が協力した。

「サンゲーブル・ナーサリー&フローリスト」は南カリフォルニアで最も古く最も大きな種苗・花き店の一つで、初代のフレッド・ヨシムラさんとミトコ・ヨシムラさん夫妻が「ミッション・ナーサリー」の名で開業し、今日まで家族経営を続けている。ヨシムラ夫妻の孫娘であるメアリー・イシハラ・スワントンさんが家族を代表して表彰を受けた。メアリーさんは「100周年で表彰を受けることは1月に亡くなったおばのマギー・ヨシハシの夢だった。マギーは会計と発注を担当し、経営に尽くしてくれた。弊社が表彰されたのは、今日この場にいる父サブロウ・イシハラを含め、このような先代の努力と決断と忍耐のおかげ。そして現在はいとこのフレッド・ヨシハシおよびロバートとベン、そして私の夫のトッドが協力して経営している」と話し、「このように弊社の事業は家族全員の歴史と深く関係しているので、1人のことだけを語るのは難しい」と述べた上で、「この100年間、われわれを支えてくれた従業員と顧客に感謝している。サンゲーブルバレーをはじめとする各地では、今日も弊社が販売した何百万本もの木や花が成長を続けている。こうしてコミュニティーの美化に貢献できることを光栄に思っている」と話を結んだ。