親の介護のため年に何度か日本に飛んでいるが、今回ほど驚かされたことはなかった。
まずは、航空券購入の時。ビジネスクラスへのアップグレードが、できなくなった。夫は腰が悪いので、これまでクレジットカード利用で貯めたマイルで夫だけビジネスクラスにアップグレードしてきた。それに伴って空港ラウンジも利用可能となり、随分と助かった。ところが、私たちのような庶民クラスによるラウンジ利用やビジネスクラス搭乗が増え過ぎたらしい。これまで利用していたD航空では9月から、片道7万マイル必要だったアップグレードが21万5千マイルへと変更され、しかも現時点ではエコノミーからのアップグレードを認めてないとのこと。高額なビジネスクラス購入は無理で、ささやかなアップグレードで諦めるしかなかった。
搭乗直前には、もっと大きなサプライズが待っていた。明朝は空港へ向かうという前夜になって、「悪天候のためにフライトキャンセル」とのメッセージが届いたのだ。好天気のシアトルにいて、悪い冗談としか思えないような話。その上、夫については代替便として1日遅れのA社便を手配してあったが、私については「48時間以内の代替便が無いので、自分で探して」とある。結局、自力では無理で、幸い夜も営業中だった旅行代理店に依頼して航空会社と掛け合ってもらうことに。夫と同じ便に乗れると決まったのは深夜。長い一日だった。
サプライズはまだ続いた。羽田に到着し荷物を受け取ると、預けたスーツケースの一つの脚部が大きく凹んでいたのだ。以前空港で、ポンポンと荷物を投げる様子を見たことはあった。が、問題は、凹んだスーツケースは出発地シアトルで「壊れ物(フラジャイル)」と申告していた物だったこと。申告の有無に関わらず荷物が同じ扱いを受けたらしいことは、ショックだった。
新型コロナによる我慢の数年を経て、この秋はわが家のご近所さんも多数海外旅行に出かけている。読者の皆さんも、円安もあり、久しぶりの日本に向かう方は少なくないだろう。皆さんのフライトはサプライズ無しの良いものでありますように。(楠瀬明子)
