大谷の入団記者会見で記念写真に納まる(左から)ブランドン・ゴームズGM、デーブ・ロバーツ監督、マーク・ウォルター・オーナー、大谷翔平、スタン・キャステン社長兼CEO、アンドルー・フリードマン編成本部長
マーク・ウォルター・オーナー(左)にユニホームを着せてもらう大谷

 大リーグ、ドジャースに10年総額7億ドルの大型契約を交わして移籍した大谷翔平(29)が14日、本拠地ドジャースタジアムで入団記者会見に臨み「勝つことが僕にとって今は一番大事なこと。優勝を目指し、そこに欠かせなかったと言われる存在になりたい」と新天地で決意を新たにした。
 報道陣約300人が待ち構える中、大谷はチームカラーに合わせた青いネクタイを着用し、スーツ姿で登場。背番号「17」のユニホームを披露し、心境を語った。
 複数球団との交渉が日米で注目を集めたが、移籍先に選んだドジャースに対し「今回このような(入団の)機会をもらい、自分を信じてくれ感謝したい」と述べ、入団に導いたマーク・ウォルター球団オーナー、アンドルー・フリードマン編成本部長、沖縄出身の母を持つデーブ・ロバーツ監督ら5人の名を挙げた。「明確な勝利を目指すビジョンと豊富な球団の歴史を持っているドジャースの一員になれることを心よりうれしく思うと同時に、今すごく興奮している」と、晴れて名門ドジャースに入団した喜びを実直に語った。

アンドルー編成本部長(右)と握手する大谷

 退団したエンゼルスではア・リーグの新人王と、最優秀選手(MVP)2回、本塁打王1回に輝いた。投打の「二刀流」として迎え入れられた恩を忘れず「私に大リーガーとしての最初のチャンスを与えてくれた。素晴らしく、大切な6年間の思い出をありがとうございました」と語った。
 記者会見が生中継された日本に向け「いつも遠い日本から温かい声援を送ってくれるファンの皆さん、本当にありがとう。そうした方々への日々の感謝の気持ちを今日は伝えたいと思う」と話し、質疑応答に移った。日米の記者から契約交渉の内容や9月に手術を受けた右肘靭帯のリハビリ、愛犬の名前などを尋ねられ丁寧に答えた。

大谷、勝利へのこだわり強調
エンゼルス退団「寂しさ」も

 大谷は、質疑応答で日米の記者の英語と日本語の質問に丁寧に答えた。ユニークな契約形態の説明や勝利へのこだわり、入団の喜び、ドジャーファンの情熱などについて熱く語った。一方で、退団したエンゼルスとファンに気を配り、性格のいい大谷らしさを見せた。

ロバーツ監督(左)と写真に納まる大谷

 ドジャース入団の発表は9日だった。決断したのは「『ドジャースにお願いします。契約をします』と伝えた日の前夜だった」。入団の決め手については「本当にどの球団も素晴らしかったが、入団するのは一つしかないので、最終的に『ここでプレーしたいな』という気持ちに素直に従った結果という感じがする」と明かした。
 入団契約の形態で後払いの比率を大きくしたのは理由はについて、後払いというのはどの選手も大型契約になると付き、その比率については選手に一任されていることを説明。「今受け取れる金額を我慢すれば、チームの年俸総額に柔軟性を持たせることができる。僕は全然後払いでいい」と述べた。他球団でも同じ形態を考えていたかの問いには、交渉の最中の他の選手に配慮し回答を避けた。
 勝つことと、ワールドシリーズ制覇の可能性の優先順位について問われ「僕自身の優先順位はもちろん契約形態から分かるように一番上(ワールドシリーズ制覇)にある。野球選手としてあとどれくらいできるか分からないし、勝つことが今僕にとって一番大事」と、勝利へのこだわりを強調した。

笑顔で質問に答える大谷

 契約交渉中、「ドジャースが経験(ワールドシリーズ制覇1回)してきた10年間を、彼らは全く成功だと思っていなかった。それだけ、勝ちたいという意志が皆強いということが心に残った」と、両者の勝利への執念が合致し契約に至ったことを披露した。
 勝つために一番大切なこととして「全員が勝つという同じ方向を向いていること。オーナーグループと、フロント、もちろんチームメイト、ファンの皆さんもそう。全員がそこに向かっていることが一番大事だ」と、協調性を力説した。
 MVPの発表時に抱いていた愛犬が話題になった。「世界の皆が名前を知りたがっている」という質問に対し、「デコピン」と答えたが、「米国人には発音が難しいので、『ディコイ(Decoy)』と紹介している」と話した。
 6年前のエンゼルス入団時と、今回の入団の気持ちの違いについて「常に挑戦したいと思っているので、全体的には変わってない。ただ、今回はエンゼルスを去ったので、寂しさも心の中にあるのは事実」と、複雑な心境を吐露した。

お披露目された大谷の背番号「17」

 契約の中に、オーナーと編成本部長のどちらかが去った際にはオプトアウト(契約を見直すことなどができる条項)を盛り込んだ。その重要性について「ドジャースに入団すると同時にメインのこの2人と契約するという形なので、それがもし崩れれば、この契約自体も崩れることになる。そういう契約だと思う」と説明した。
 ドジャーファンについて感想を聞かれ、「大リーグでプレーして各球場に行くと、それぞれのチームのファン気質を感じる。ドジャースのファンは野球に関して熱狂的だと思う。エンゼルスタジアムにも毎回、青いユニフォームを着た方々がいっぱいいて、そういうのを見ると、ファンの方が(選手より)熱があるなという感じがする」。(永田潤、写真も)

報道陣約300人が集まった入団記者記者会見。「大谷翔平選手 ドジャースへようこそ」と、電光掲示され歓迎を受けた

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