以前本紙に掲載された音楽の散歩道の「メトのライブを映画館で」を読んで、そのうちこういった映画を見に行きたいと思っていた「IMAX-MET Opera」を観劇(と言っていいのかな)した。『Metropolitan Opera – Live in HD』というだけあって迫力満点。チケットを買ってくれたカミさんに感謝です。
 演目は昨シーズン最後になる「Armida」。ルネ・フレミング主演で、じっくり聞いたのは(見たのは)今回が初めて。いや〜、すごい迫力ですね。実際にこれをメトまで観劇に行けばもっといいのだろうけど、旅行費は考えないとして僕らが払える料金だと一番後ろの席がいいところ。双眼鏡で見なければ歌手の顔も見れないだろうなと思った。ちなみに観劇専用の遠眼鏡を「オペラグラス」と言うそうな。
 メトオペラの「Live in HD」サイトに行くとFAQ(よくある質問)のコーナーに「どんな服装で行けばいいか」「ポップコーンは食べていいの」などというのがあった。オペラ鑑賞ではあるが、ようは映画なので普通に映画を見る感覚でどうぞ、との答えだけど「人によってはドレスアップする方もあります」とも書いてある。
 僕らが行った時は、80パーセント近くがリタイア年齢より上かなという人たちで占められていた。観劇に慣れているせいかドレスアップというほどではないが、装飾品なども普段より多めかなといった感じ。歳を召した方のおしゃれもなかなか良いものです。いつもの観劇仲間か、近況報告も盛んに行われておりました。
 見終わった後は、さすが「ブラボー」はありませんでしたが、拍手する方も結構いて、なんとなく良い雰囲気。
 夏場は「アンコール」として前シーズンの作品を上映している。残念ながら上映するのは週日の夜。仕事のある身としてはちょっと大変で敬遠している。
 2010—11年のHDシーズンは10月から。今年はワグナーの「Das Rheingold」を皮切りに12本が予定されているようだ。またカミさんにおねだりしてみよう。【徳永憲治】

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