私が所持するカリフォルニア州の運転免許が10年間の有効期限を終了し、更新の時を迎えた。日本なら、もみじマークの添付が努力目標とされる高齢ドライバー年齢に達している私の場合、これまで無事故であっても、自動更新は認められず、視力検査と筆記試験が必要だという。そこで先日、DMVへ出向いた。
 整理番号をもらって待つこと約一時間、私の番号が呼ばれて指定窓口へ、そこで更新手数料(31ドル)、写真撮影、右手親指の指紋採取、視力検査と一通り順調に進んだ。さて、次は筆記試験だ。問題は英語だけでなく、数カ国語のうちから選択でき、日本語による問題の選択も可能になっていた。問題は交通規則、道路標識に関する三択問題で30問だった。合格基準は初めての受験者は80%、私のような免許更新者は90%以上と結構厳しい基準だったが、日系電話帳に掲載されている「運転免許練習問題集」などに一通り目を通していたので、比較的スムーズに解答欄に記入出来、無事通過した。
 社会の高齢化が進むにつれ、高齢者と「くるま社会」との関係はますます深くなっている。高齢者自身は安全運転を心がけているつもりでも、客観的に見ると安全運転とはいえない場面が見られるともいわれている。高齢になればなるほど視覚、視野、聴覚、判断の低下と遅れが顕著になるという。運転適性検査によれば、高齢者は運転操作をするまでの時間がかかり、誤った操作も増えてくるという。
 日本では75歳以上のものが高齢運転者標識をつけないで自動車を運転することは道路交通法で禁じられており、また70歳以上で、加齢に伴って生ずる身体の機能の低下が自動車の運転に影響を及ぼすおそれのある者もこの標識をつける努力義務がある。この高齢運転者標識として採用されていた、いわゆる「もみじマーク」が不評であるため、まもなく四つ葉のクローバーをモチーフとしたマークに変更されるという。私も運転免許証の更新を機に、あらためて安全運転を最優先にしようと心に誓っているところだ。【河合将介】

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