通常は2人が選出されるが、今年は選考が難航。24人の応募者の中から厳しい審査の末3人が選ばれ、サラザ邦花さんに2000ドル、石原アニーみずほさんと山下未夢さんに各1000ドルの小切手と表彰状が授与された。
受賞者3人はそれぞれあいさつに立ち、同会のサポートに感謝するとともに、今後も自らの目標達成に向け勉学と研究にいそしみ、将来は日米の懸け橋として活躍することを誓った。
サラザさんは結婚や家族に関するカウンセラーになるため、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校の大学院で勉強している。日本人の母とヒスパニック系の父を持ち、自らのバックグラウンドを生かして、異文化を共有する家族間の問題解決に取り組みたいとしている。
石原さんはロヨラ・メリーマウント大学のカウンセリングプログラムに在籍する大学院生。将来はメンタルヘルスの専門家として精神疾患に関する研究をしていきたいとしている。
山下さんはカリフォルニア大学サンディエゴ校でヒューマン生物学と日本語を専攻する大学生。4歳の時に若年性関節リウマチを患い入院。その時仲良くなった親友を白血病で亡くしたことをきっかけに医師になると決意。日英両語で対応できる小児科医になることを希望している。
新会長に就任した吉成ジューンさんは、会員同士が助け合う会にしていきたいとし、一方で会員の高齢化を指摘し、「若い人にも入会してもらえるよう励んでいきたい」と力を込めた。
同会は、東日本大震災を受け昨年、オレンジ郡でチャリティーイベントを開催。1日で1万ドルの義援金を集めた。会員家族が世界各地の被災地で活動する医療ボランティアに所属していたこともあり、東北地方に支援に行く際に義援金を託し、直接被災地に1万ドルを届けた。【吉田純子、写真も】