カリフォルニア州の赤字財政を解消するため、ジェリー・ブラウン知事が提案していた州小売り税と、富裕層に対する所得税の引き上げ案が、11月に行われる住民投票で是非を問うために必要な署名数が集まった。同知事は10日、サクラメント郡請願課に自ら赴き、集まった署名を提出した。
住民投票に向けて100万人分の署名が必要だったが、それをはるかに上回る150万人分の署名が集まった。
ブラウン知事の提案は、州小売り税は2013年1月1日から16年12月31日までの期間、7・25%から7・5%に引き上げられるというもの。
富裕層を対象とした州所得税は、独身で25万ドル以上、夫婦で50万ドル以上の年収がある場合は10・3%。独身で30万ドル以上、夫婦で60万ドル以上の年収がある場合は11・3%。独身で50万ドル以上、夫婦で100万ドル以上の年収がある場合は12・3%が課税されるというもの。期間は18年12月31日まで。
また知事は、教育予算が削減されている現状をふまえ、「財政を立て直し、教育の充実を図るためにも増税案の承認は今の加州にとって必要不可欠だ」と訴えた。この提案が実施されれば、最初の年で93億ドル、2年目から18年までに毎年70億ドルの歳入増が見込めるとしている。
カリフォルニア公共政策研究所が先月行った世論調査結果によると、ブラウン知事の提案に有権者の54%が賛成、反対は39%だった。