各エスニック・コミュニティーの代表(後方)とともに投票について説明する書記のジューン・レグメイさん(中央)
 ロサンゼルス市は、来年実施する市長・市議選など各選挙に備え、英語を含む10カ国語による多言語サービスを開始し15日、「Get-Out-The-Vote」と銘打ったキャンペーンのキックオフセレモニーを市庁舎前広場で開いた。キャンペーンは、少数民族をターゲットに母国語で選挙の周知を図り、投票率アップにつなげるのが狙い。
 投票登録、投票のガイドは、英語のほか、中国語、ヒンディー語、日本語、韓国語、スペイン語、タガログ語、タイ語、ベトナム語でサービスが受けられる。各言語での資料やホットラインが用意されている。
各言語で記された投票ガイドを手に協力を呼び掛ける書記のジューン・レグメイさん(右)と日本語担当の山本由佳さん
 市長と市議の予備選が2013年3月5日に行われ、得票数が過半数に達しない場合の同本選挙は5月21日に行われる。市議は、奇数の選挙区(1、3、5、7、9、11、13、15)が改選される。3月5日はまた、検事、会計監査官と、偶数の学校区(2、4、6)の教育委員会の役員、偶数のコミュニティーカレッジ区(2、4、6)の評議会役員の選挙が行われる。選挙日当日の投票時間は、午前7時から午後8時まで。
 投票登録の資格は、選挙日までに満18歳になる米国市民で、受刑者や重罪の仮保釈期間中は認められない。登録用紙は、消防署や図書館、銀行、郵便局、各コミュニティーの施設、その他のLA郡事務所などのほか、オンラインでも入手でき、必要事項を記入し郵送する。郵便投票ができ、選挙ごとに投票申請書を提出し、選挙日の7日前に受理されなければならない。
 記者会見を兼ねたセレモニーでは、市のキャンペーンに協力する各コミュニティーの団体の代表が参加した。母国語を交えてあいさつし、選挙への参加を促し、同市と地元コミュニティーの発展のための一票の重要性を説いた。
 ジューン・レグメイ書記があいさつに立ち、今回の有権者に対する市による投票キャンペーンが初の試みであることを強調。同市の人口約370万人に対し、170万人しか投票登録をしていないと説明し「200万人が未登録なので、もっと多くの投票数が必要である。選挙権を行使してもらうために最善の努力を尽くしたい」と意欲を示した。
 日本語のガイドは、リトルトーキョー・サービスセンター(LTSC)が支援する。LA市選管もまた、日本語サービスを行っており係員(電話800・994・8683)が対応する。キャンペーンをフェイスブックとツイッターで広報する。詳細は、ウエブサイト―
  http://cityclerk.lacity.org/election
【永田潤、写真も】

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