敬老の大石施設長(左)に寄贈品の目録を手渡す築道会長
 米国に進出する日系食品製造メーカーで構成される「七味会(会長=築道寛親・高岡屋USA社長)」が6日、トーレンス市のミヤコ・ハイブリッドホテルで2012年度総会と親睦会を開催した。日本貿易振興機構(JETRO)ロサンゼルス事務所の吉村佐知子所長らを来賓として迎える中、同会メンバーおよそ80人が集い、今年1年の活動を振り返るとともに、親睦を深めた。
 同会は1980年に設立され、現在は食品企業57社が所属している。主な活動は、ゴルフ大会のほか、FDAやUSDA、食品や雇用問題に関するセミナーや勉強会、米同時多発テロ以来、厳しくなっている輸入関係に関する意見交換など、メンバー同士が積極的に情報交換を行い、米国での日本食の普及に励んでいる。
 「地域への還元」も活動目標のひとつで、毎年年末に行われる親睦会では日系社会の発展のためにこれまで尽力してきた1世、2世への恩返しの気持ちを込め、各企業が取り扱う日本食をボイルハイツの敬老シニアヘルスケアに寄付している。今年は約30社が協力し、ケースに入った日本食およそ20種類が同施設の高齢者に贈られた。
 敬老では主に日系2世と新1世の高齢者が住んでおり、メニューは毎食必ず日本食が選べるようになっている。大石剛施設長は「高齢者に日本食を提供している施設なので、こうした寄付は大変助かる」と同会の協力に感謝の言葉を述べた。
 あいさつに立った築道会長は、昨年は震災があり、義援金およそ5000ドルを寄付したことを振り返り、復興支援を通して会員同士の団結が強まり、一体感が生まれたことに言及。今後もさらなる日本食の普及に向けて、会員同士が連携を深め協力していくことを誓った。
 総会では次期会長の承認が行われ、宮里勝吉氏(M&Mエンタープライズ代表)の就任が決まった。【吉田純子、写真も】
親睦を深めた七味会メンバーら約80人の参加者

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