日本映画や日本の影響を強く受けた作品を上映することで、日米の映画業界内で新たな才能を発掘する機会を作り、さらに日米映画業界間のビジネス関係を強めていくことを目標としている。三石会長は「日本には素晴らしい映画、監督、俳優がたくさんいる。こうした作品、人材を米国で紹介し日本映画を普及させるのがわれわれのミッションである」と力を込める。
大友監督は2年間、ロサンゼルスに住んだ経験を持つ。日本映画界には多くの良作があるにもかかわらず、世界に発信する力が足りないことを危惧し、「(同祭は)日本映画を世界に売り込む人材を増やす良い機会である」と述べ趣旨に賛同した。
LA在住の桃井は、同祭の存在を昨年から知っており、「いつかは日本人としてお手伝いしなくてはと思っていた。日本の映画を多くの人に知ってもらいたいので、この機会に参加できてうれしい」と述べ、同祭に華を添えた。
蜷川監督は、「(自身の作品を)LAで上映することができ、また桃井さんと一緒に参加することができてとてもうれしい。米国の観客にも作品を楽しんでもらいたい」と語った。
上映後は大友監督と青木に対する質疑応答が行われた。米国人の観客からはアクションシーンが特に反応が良く、侍の基本動作を取得しスタントを使わずに撮影にのぞんだ青木は「戦いの場面で観客から笑いや歓声が上がったのがうれしかった」と述べ、手ごたえを感じたようだった。
同祭では映画の上映のほか、ハリウッドの映画関係者を招いたパネルディスカッションも催され、現在の映画界の状況や今後の課題などについて議論され、情報交換が行われた。【吉田純子、写真も】
