めでたい巳年生まれの年男、年女と、役員、来賓が登壇し、乾杯の音頭をとった
 南加の県人会で最大規模を誇る北米沖縄県人会(904世帯、約2500会員)は20日、モンテベロのクワイエットキャノンで新年総会と親睦会を開催し、國吉信義新会長が就任した。芸能部による民謡や舞踊、太鼓演奏など郷里の琉球芸能を披露し会を盛り上げ、参加者約680人が新年と新会長をはじめとする新役員の門出を盛大に祝った。
芸能部の若い会員による三線の演奏
 ステージでは、新役員の就任式や功労者表彰、鏡開きに次ぎ、さまざまな出し物―琉球の舞踊、民謡、三線、琴、祭太鼓の各演奏などを行った。
 日系諸団体からの来賓が祝辞を述べ、南加県人会協議会会長の岩下寿盛さんは、旧役員が任期2年の重責を全うしたことを評価し、新会長と新役員の活躍に期待を寄せた。来年秋に同協議会が創立50周年を迎えるとし、継続した支援を求めた。協議会に所属する40の県人会の中で沖縄は最も活発な活動をする会の1つであり、その元気の源は「若い芸能部が頑張っていて、親睦を深めているから」とたたえ、さらなる発展を願った。
 就任のあいさつに立った國吉会長は「南加で最も元気な県人会」と自他ともに許すことについて、各人の奉仕による貢献が発展を支えているとした上で、特に「芸能部と女性のパワーが抜きん出ている」と高く評価。要職では女性の占める割合が、部長15人のうち11人、役員21人のうち13人を占めることを紹介した。「ゆいまーる(沖縄の方言で相互扶助)」と「ちむぐくる(思いやりの精神)」の重要性を唱え、団結を呼び掛けた。
 会長は、県人会の役割について会員のベネフィットを第一に考えて運営にあたり
就任のあいさつに立つ國吉新会長
「故郷のような気分にさせる」と強調。図書館などを備えた沖縄会館の利用を呼び掛け、同士との絆を深めることを願った。7月には4日間にわたり18歳から35歳までの若者のウチナーンチュ大会がロサンゼルスで開催され、南米など各国から約150人が参加する。県人会の会員がホストを務め、県人会が後援することから協力を求めた。
 國吉会長は、那覇出身。1962年に留学で渡米し、UCLAで地質学を学んだ。76年から引退する2007年まで米連邦政府に従事し、環境技術に携わった。沖縄県人会では94年から役員を務め、会長職は97、98年に次ぎ、今回が2度目の登板。運営方針については「長期的な資金運用が大切」と説き、会の永代の繁栄を切望。「会員間の親睦を図り、沖縄県人会だけではなく奉仕による地域貢献を果たしたい」と抱負を述べた。隆盛を極める沖縄県人会だが冷静に見つめ「元気があるのはいいことだが、リーダーになる人材がまだ育ってない」とし、将来を見据えた若者の人材育成を課題に挙げ、地盤固めを進める。
 北米沖縄県人会の詳細は同センターまで、電話310・532・1929。【永田潤、写真も】

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