鳴門「第九を歌う会」で合唱指導をする吉永紀美子さんは、ピアノ演奏者の娘理恵さんと来米した。ともに初の外国での晴れの舞台に興奮気味。すぐ横で歌った米国人のテナーの声量に圧倒され「すばらしい声だった」と評した。大きな拍手を受けて「アットホームな雰囲気で和やかに歌うことができた」と喜んだ。「アメリカ人も第九の合唱を楽しんでいて、日本人と同じ気持ちだということがわかった」と話し、6月の徳島・鳴門で開かれる全日本「第九を歌う会」連合会での同士との再会が楽しみだとした。
LA Daikuの棚野泰全代表は「2回目の新年第九演奏なので、メンバーは歌詞にある『人類の平和と愛』などの意味を噛み締めて歌うことができたと思う」と説明。「日本からの参加を迎えるのも初めてだったので、交流ができてよかった。新鮮でいい経験になった」と述べた。
LA Daikuは、昨年に次ぎ3月に東日本大震災の被災地救済チャリティー公演を開く予定で「福島鎮魂歌」の合唱に意欲を示している。また、6月にはパサデナ・マスター・コラールのメンバー17人を含む計64人で訪日し、鳴門での第九演奏会に参加し交流するなど、今年も合唱団が掲げるテーマの「日米の懸け橋」役に徹する。【永田潤、写真も】