ロサンゼルス市警察(LAPD)を解雇されたことの逆恨みから、警官や警官の家族ら男女3人を殺害して逃走していたクリストファー・ドーナー容疑者とみられる男が12日、ビッグベアで発見された。地元警察らと激しい銃撃戦を繰り広げ1人を射殺した末、山荘に逃げ込んだ。その後山荘から火災が発生し、中から男の焼死体が発見。サンバナディーノ郡シェリフ局は現在、男の身元確認を急いでいる。
同シェリフ局などによると、ドーナー容疑者とみられる男は空き家となっていた山荘に身を潜めていたが、12日、同山荘を訪れたハウスキーパー2人に発見されたため、2人を山荘に拘束し盗難車で逃走。その後、カージャックをしさらに逃走を続けたが、通報を受けた警察当局らに発見され、激しい銃撃戦の末、保安官1人を射殺した。男は再び、空き家となっていた別の山荘に逃げ込んだが、直ちに警官や連邦捜査局(FBI)らに包囲され、銃声が鳴り響いた後、山荘は炎に包まれた。一般市民にけがはなかった。
これを受け、ロサンゼルスのアントニオ・ビヤライゴーサ市長は、9日間に及んだ事件に終止符が打たれたと安堵の表情を浮かべたが、シェリフ局やLAPDら警察当局は、「男の身元が確認されるまで厳戒態勢は続ける」と述べた。遺体から容疑者のIDなどが発見されたが、身元確認には時間がかかるものとみられる。