日本文化の紹介イベント「ジャパン・ファミリーデー」は、今年も競馬ファンや家族連れなど大勢の参加者で賑わった。茶道、華道、書道、折り紙、空手、剣道、相撲、民謡、琉球舞踊、和太鼓、獅子舞などさまざまな伝統文化・芸能を紹介。習字で自分の名前を書いたり、野点ではお茶とお菓子を味わい、子どもたちがステージに上がって民謡を唄うなど、参加型イベントが大いに受けた。ヨーヨー釣りやおもちゃすくいの祭コーナーでは、懐かしい縁日のような雰囲気を醸し出し、子どもたちが大はしゃぎ。また、食文化の紹介にも努め、すしやお好み焼き、お茶、おにぎり、カレーライスなどを売る屋台が軒を連ねた。どれも長い行列が絶えることはなく、日本食の人気の高さを伺わせた。
大井競馬場の事業推進部警備室長の松田敏幸さんは、大井ファンクラブ4人とともに訪米した。新緑の山並みを背景にサラブレッドが駆け抜けるトラックを初めて目にし「とても美しく、雄大で感動した。(ファンと)馬との距離が近く、人と馬が共生しているようで、うらやましい。(大井と同じダートに加え)内コースに芝があるのも、うらやましい」と感想を話した。大井は仕事帰りのファンが夜にレースを楽しむナイト競馬が有名だ。今年のサンタアニタ・トロフィー(優勝賞金1300万円)は、7月31日の開催を予定しており、同日は26年前にナイト競馬が始まった記念日にあたり、二重の喜びを祝う準備を進めているという。(全米が注目するブリーダーズカップが開催される)サンタアニタとの提携について松田さんは「由緒正しき競馬場との交流は光栄で、これからもずっと続けたい」と永続を希望した。
東京シティカップに加えて友好提携を祝い、日本の名を冠したレース「日本総領事杯」と「東京シティ競馬ファンクラブ杯」が開催された。各レース後のウイナーズサークルでは、新美潤総領事ら日本人関係者が馬主や旗手、勝ち馬を出迎えトロフィーや花束を贈呈し優勝を祝した。新美総領事は両競馬場の友好について「日本とアメリカの人たちがいろんな形で交流をしているが、競馬を通じた交流もすばらしく、私としてはとてもうれしい。レースだけでなく、日本文化も紹介してくれ、この提携を今後も継続し、日米交流がいっそう深まればいい」と願った。