両市の市長があいさつに立ち、互いの代表団が訪問した際の歓待に深謝し、今後は友好関係をより深めることを誓いあった。
上原市長は「2都市の友好関係をさらに推進させたい。今後は、人的、教育、産業経済、文化交流などを通じて、幅広い分野にわたって交流を促進していきたい」と述べた。提携締結については「平和で豊かな活力溢れる両市の発展につなげることができる」と意義を強調した。
調印を終えたジン市長は「われわれ両都市が、これから何十年にもわたって歩んでいく第一歩を踏み出した。2都市の親友関係が強化されることを望んでいて、これからが楽しみだ」と話した。同市長はまた、世界的に有名な沖縄の長寿に関心を持っており、県民の食生活を学ぶことで、レドンドビーチ市民の健康生活に役立てる考えを示している。
レドンドビーチは世界に友好都市を持っており糸満は、ラパズ(メキシコ)、張家港(中国)に次いで3都市目。今回の提携によりこのたび「レドンドビーチ―糸満姉妹都市委員会」(シェリー・ナカノ会長、10会員)が発足した。ナカノ会長は「お互いに日本とアメリカを何度も行き来した結果が、ついに今日、友好都市につながった。とてもうれしい」と喜ぶ。交流は交換学生を軸に行う方針だ。
ナカノ会長は、沖縄は豊かな文化を有するとし「琉球舞踊や太鼓、芸術を取り入れ、アーティストの交流も図りたい」と意欲を示す。ともに温暖な気候で港、観光業を持ち、セーリングやカヤック、サーフィンなどウォータースポーツが盛んで、共通点が多いとし「互いに学ぶ点が多く、うまくやっていけると思う。経済の交流や市職員の研修につながればいい」と願った。6月1日には、姉妹都市委員会のファンドレイズのためのランチョンを開くといい、参加を呼び掛けている。
「最初は、お互いにレドンドビーチと沖縄の場所がどこにあるのか分からなかったところからスタートした」と当時を振り返る上原さん。調印式を見守り「やっとここまでたどり着き、6年間やってきたかいがあった。みんなが親戚になったようで、糸満がぐっと近くになった感じがして、とてもうれしい」と感慨深げに話した。「私が種をまいたけど、これからは若い人が引き継いで、学生のホームステイなどみんなが交流を深めて、貿易など産業にもつなげられたらうれしい」と願った。【永田潤、写真も】