5月21日に行われたロサンゼルス市長選挙の決選投票でウェンディー・グレウエル候補を破った第13区市議のエリック・ガーセッティー氏(42)の就任式典が6月30日、市庁舎前のグランドパークで催され、ガーセッティー氏が第42代ロサンゼルス市長に就任した。
 13歳のケニア・カステロさんによる先導で宣誓の言葉を述べたガーセッティー新ロサンゼルス市長は、景気回復、ビジネス税削減、ハイテク事業促進、市内での映画制作振興支援など、初心に戻り、基本に焦点を当てた取り組みをしていくと述べ、「市民の立場を考えた行政を目指す」と、集まった市民を前に意気込みを語った。
 任期満了に伴い市庁舎を去るアントニオ・ビヤライゴーサ前市長に対しては、8年前に比べ、ロサンゼルスをより安全で、緑が多く、力強い都市にしてくれたことに対し感謝。公立学校の建て直しや公共輸送の拡大、環境保全などに力を入れていた前市長とは対照的に、ガーセッティー新市長は自身の優先事項として、道路の穴の修復や舗装、歩道の改修、ゴミ拾いなど「基本」に戻るとした。
 市長はまた就任スピーチの中で、母方がポーランドやロシアでの迫害から逃れてきたユダヤ系、また父方はメキシコでの戦争から逃れてきたメキシコ系である自身の人種背景、「同性婚カップルに配偶者控除など通常の夫婦と同じ権利を与えるべき」との連邦最高裁による判断について触れ、「(ロサンゼルスは)相異性や多様性が祝福される場所である」と強調した。
 さらに市長は、市長選でともに戦った元第9区代表のジャン・ペリー市議をガーセッティー政権内で採用する考えを示唆。12年間におよぶペリー氏の尽力をたたえ、「これが彼女の終わりではない」と話した。
 就任式典終了後、ビヤライゴーサ前市長は「市長として準備万全のエリックは見ていて頼もしい」とエールを送った。またジェームズ・ハーン元市長は、新市長が日々の生活に影響のある道路の舗装事業などに焦点を置いたことを「市民の立場に立っている」として称賛した。

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