ピクニックでは始めに、フクハラ会長が開会のあいさつに立ち、数カ月前からピクニックの準備に取りかかり、この日も朝早くから働いた会員の労をねぎらい「みんなの努力のおかげで、今年もピクニックを開くことができる。みんで仲よく楽しもう」と呼び掛けた。
来賓に県人会協議会副会長の中西和彦さんと、懇意にする福岡、徳島、広島、熊本、鳥取の各県人会の会長を招いた。中西さんはあいさつで「フクハラ会長をはじめ、英語を話す若い人が積極的に行事に参加して頼もしい」と話し、若返りを着々と進める活動を称賛した。徳島の会長の撫養真寿美さんによると、同県人会は会員十数人と小さく、活動は阿波踊りを各所のイベントで踊るだけという。撫養さんはこの日、3世代がともに楽しむピクニックを初めて目にし「とても勉強になった。会の運営に役立てたい」と、収穫を得た様子だった。
奨学金授与式を開き、公募の中から選ばれた学業優秀で今秋、大学進学予定の3人に、アリーン・ナカムラ奨学金委員長からそれぞれ500ドルのチェックが手渡された。受賞したカーティス・タカシ・トヨタさん(南加大)本人が謝辞を述べ、アバロン・ケネディ・キヨミ・イガワさん(南加大)、ジェナ・アケミ・ショウホウさん(バージニア大)の各代理がメッセージを読み上げた。各人が祖先の故郷山口と県人会に敬意を表し、学業に励むことを誓い「県人会に参加することで、自分のルーツを再確認できた」「山口県人会は、世代間のギャップを越えて、会員それぞれが楽しんでいる」「フェイスブックやツイッターなどソーシャルメディアを利用すれば、県人会の若者間の絆がさらに強まるので活用したい」などと、あいさつした。ナカムラ委員長は3人に対し「学業やスポーツなど、
フクハラ会長は、ピクニックについて「子供から大人、高齢者までが年齢と日本語、英語の言葉の隔たりなく、食べて、飲んで、歌って、笑って、走って楽しむことができた」と喜んだ。英語世代を軸にした会の運営については、山口からの移民は今後も望めないため「日本人の役員から託されたわれわれ3世が頑張って、次の世代に受け継ぎたい。これが県人会が後世まで生きる唯1つの道だと思う。特に今は、英語世代への運営の移行の過渡期で大切なので頑張りたい」と抱負を述べた。【永田潤、写真も】