東本願寺の盆祭りといえば「万灯会」。同別院は1976年に同所に移転し、翌77年の盆祭りから万灯会を開いている。万灯会は、当時の輪番のたっての願いで「ひと時でもいいので、お盆の意味を知ってもらいたい」と始まった。
伊東輪番によると、仏教では灯火が知恵を表し、灯すことにより人は目覚め、悟りが開かれ、真実が見えると説く。それぞれの灯火は、先祖が照らし知恵を与えてくれるといい「お盆や初盆には、先祖が何を願っているのか教えてもらって、いきいきした有意義な人生を送ってもらいたい」と希望した。
日本食や子ども向けゲームの模擬店が並び、室内ではビンゴなどで盛り上がった。エンターテインメントでは、太鼓演奏、フラダンスのほか、ジューン・クラモトさんによる琴演奏や藤間勘勢社中の日本舞踊など演技もありイベントに花を添えた。夕暮れ時になると、どこからともなく浴衣や法被姿の参加者がやって来て櫓を囲み、4重、5重の輪を作り盆踊りが始まり、祭りは最高潮に達した。【永田潤、写真も】