急な勾配のダウンタウン・バンカーヒルを駆け上り、ディズニー・コンサートホールを背に走る樋口さん
急な勾配のダウンタウン・バンカーヒルを駆け上り、ディズニー・コンサートホールを背に走る樋口さん
 9日に開催された第29回ロサンゼルスマラソンに、1986年の第1回大会から欠かさず出場している小東京在住の樋口正子さんが参加し、29回連続の完走を果たした。大会主催者は、樋口さんのように第1回から全大会に欠かさず出場する182人を「レガシーランナーズ」と呼び、たたえている。
 樋口さんが走り始めたのは、LAマラソンが始まる前の1979年頃からで、ランニング歴は約35年になる。きっかけは、夫の馨さんに誘われ続け、拒んでいたが、実際に家族揃って走ってみると「楽しかった。走った後の爽快感がよかった」。その後、リトル東京ランニングクラブに入会し、体育大出身のメンバーから
小東京のセカンド・ストリートを走る樋口さん
小東京のセカンド・ストリートを走る樋口さん
トレーニング方法を学び実力をつけ、43歳だった初マラソンは4時間48分という好タイムを記録した。ハワイなど他州でもフルマラソンやハーフマラソン、5キロ、10キロに出場した。
 ペースを守りテンポよく走る姿は若々しく、とても72歳とは思えない。レガシークラブの同士とは、Eメールで調整やケガを治した方法など近況を報告したり、ホームパーティーを開くなど、励まし合ってランニングライフを謳歌している。
 今年の大会は、約2万5000人が参加した。早朝のドジャー球場をスタートし、小東京、ダウンタウンを経由して、ゴールのサンタモニカまでの長丁場26・2マイルのコース。当日の気温は、80度を超えるランナーにとっては厳しい条件だった。
 樋口さんは、7時間の完走を目標にしたものの「膝が痛み、下ろしたばかりの靴が合わず、まめを作ってしまった。思うように走ることができなかった」。だが、「心強かった」という沿道からの大きな声援に励まされ、走り続けることができたという。「最後の2、3マイルは、10マイルほどに長く感じたけど、気力で走った」と話し、残り3マイルは夫の馨さんが伴走し、感動の29回連続完走を後押しした。タイムは8時間16分だった。来年の30回記念大会については「けじめ」だとし、出場に意欲を示している。
 樋口さんは、毎週日曜日朝、グリフィスパークでリトル東京ランニングクラブのメンバーと走ることを楽しみにする。クラブは、一緒に走る仲間を募っている。
 クラブの詳細は、ホームページ―
 www.geocities.jp/littletokyorun
【永田潤、写真も】
リトル東京を疾走するエリートランナーズ
リトル東京を疾走するエリートランナーズ

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