南加庭園業連盟(デレク・古川会長)は3月30日、同会館で家庭菜園の基礎知識に関するセミナー「おいしい野菜を作る秘訣」を催した。予想を大幅に上回る約140人から申し込みがあり、急きょ、午前と午後の2回に分け対応した。
年1回の頻度で開催してきたセミナーは今年で3年目を迎え、専門家から秘訣を聞こうと毎回満席になる人気。今年は、日系社会の人々の生活に密着した役立つイベントを開催しているカリフォルニア昭和会が協賛。参加者全員にキュウリやトマト、ナスといった苗木を寄付した。
セミナーでは、同連盟会員の白澤誠さんが講師を務め、「夏野菜の御三家」とも呼ばれるトマト、キュウリ、ナスをはじめ、野菜をおいしく育てる秘訣を伝授した。
理想的な土の作り方として、土の中にいる害虫や病原菌をなくすため、「冬の間に土を耕し通気性を良くし、太陽を当てて乾燥させることが大切」。水はけをよくするため穴の深さは深いほどいいとし、根の長さが30センチほどになるキュウリの場合は、50センチほど穴を掘り耕すのがコツとした。
また、植木鉢で野菜を育てている人に対しては、できるだけ大きな鉢を使うよう勧め、「庭で育てるのに比べ鉢の場合は水はけがよすぎるので、水は少し多めに」とアドバイスした。また、鉢の側面に太陽が当り、土の温度が異常に上がってしまうことを防ぐため、発泡スチロールなどを利用するといいとした。
白澤さんは、「土の準備、水やり、肥料の組み合わせなど、いろいろなことを勉強しないとおいしい野菜はできない」といい、「セミナーで学んだことだけがすべてではなく、植物を育て、観察しながら各自でも勉強して」と呼びかけた。
同連盟では、秋に果物の木の育て方セミナーを予定しているという。問い合わせは、電話213・628・1595。またはメールで―
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【中村良子、写真も】
