グランドオープンに先立ち3月14日、地元政財界や飲食業界などからの招待客を集めたレセプションを開き、和牛のステーキやたたき、日本の国産米を使ったすし、日本酒などを振る舞った。来米したJA全農の中野吉實会長ら幹部が同日、記者会見を開き意気込みを語った。
中野会長は「ビバリーヒルズに念願の四季をオープンできた。日本の農家が生産した和牛の高品質、おいしさ、安全性を世界のマーケットでアピールしたい」と、力を込めた。店舗展開については「和牛をはじめ、農畜産物の販売拡大を進め、要望に応えられるようにしたい」と述べた。
米国では定番の「ロイン系のステーキ」という牛肉の食べ方に対し、榎本健蔵・畜産総合対策部部長は「ロイン系以外のその他の部位を使って和牛のおいしさを味わってほしい」と、
米国、豪州産の「ワギュウ」がブランド牛肉のように扱われている点に対し、小原良教常務理事は「日本で生まれた牛を日本の生産者が高度な技術を駆使して生産したのが『和牛』である」と力説し、他とは一線を画す。さらに「霜降りは、日本の和牛独特のものであり、必ずみなさんの期待に応えることができる」と自信を示した。
「芸術的」と称される美しい霜降り和牛を試食した招待客は、口の中でとろける食感と脂の乗ったおいしさに唸った。すべての和牛料理を食べたというレドンドビーチから来たマグノリア・サラバシュさんは「ワギュウは、甘みがあってジューシーで、ぱさぱさしてなくて、とてもおいしい。柔らかいのにチュウイーではない(噛み応えがある)のが、素晴らしい」と評価。「店の雰囲気もいいので、また食べに来たい」と話した。LA地区に11店舗、ビバリーヒルズにも店を持つイタリアンレストランの「ドラゴ」グループオーナーのセレスティーノ・ドラゴさんは、ビバリーヒルズでのレストランビジネスの成功の秘訣について「ワギュウの味は、他に比べるものがないほど保証済みだが、ビバリーヒルズではサービスも重要なので、高い品質とサービスを維持してもらいたい」とエールを送った。
座席数は120席。客単価は、ランチが約60ドル、ディナーで約100ドルとし、売上げは今年度が150万ドル、15年度200万ドル、16年度230万ドルを計画している。
営業時間は、ランチが正午から午後2時半、ディナーは午後6時から10時半。
電話310・888・0036。ウエブサイト―
www.shikibeverlyhills.com
【永田潤、写真も】