グランドオープンを翌週に控えた12日夜、地元オレンジ郡を中心に経済界などからのVIPとメディアを招いたレセプションを開き、豊富な品揃えが自慢の総菜を振る舞い、もてなした。記者会見を開き、関口社長が「ドン・キホーテグループの各社で培ったノウハウを集結し、ここアメリカでまったく新しい店舗をオープンする」という経営戦略を示し、同店を皮切りに全米展開を図る意気込みを語った。
総菜は、「コロッケやギョーザ、トンカツなどの、和食でもなく洋食でもないような、日本人が食べている、おいしい日常食を安く提供」し、オーダもできる。「パフォーマンス」と、とらえるオープンキッチンを採用し、できたての熱々の料理がその場で食べられるイートイン・コーナーを設けた。総菜の食材は、店内で売っている商品をできる限り使う。その理由は、同じ食材を用いることで、家庭で料理できることを示し、和食材と調理器具の販売につなげて日本食の普及を図るためである。
生鮮・デリ・鮮魚部門の竹田一浩部長によると、生鮮とデリカテッセン両部門の連携を徹底することにより、それぞれの仕入れで無駄を省き、常に新鮮な食材の調達を可能にしたという。多彩な商品群を誇るデリコーナーでは、トッピングを選べるうどん、そば、さらに好みの組み合わせができるプレートランチコーナー、全品均一単価のスペシャリティーフードバーを用意。その他、スープバー、サラダバー、パン、コーヒー、すし、おにぎり、弁当など、各自の好みに合わせて選択できるように各種を取り揃えている。
店名のトウキョウ・セントラルは、コスタメサとウエストコビナの2店のみで使用し、9店舗あるマルカイの屋号の変更はないが、将来的にはブランド名の統一を考えている。その場合は、業態を変え、店内を改装してから改称する意向を持つ。年会費がかからない買い物客カードを発行し、日本で定着したポイント制度を採用した。買い物の金額に応じて3段階に格付けし、商品券や賞品に交換したり、特別イベントへの参加資格などの特典を考えている。
TOKYO CENTRAL Costa Mesa
2975 Harbor Blvd.,
Costa Mesa, CA 92626
(714)751-8433
8:00am- 9:00pm
コスタメサ店来店者の声
堀之内秀久総領事
(マルカイの親会社の)「ドン・キホーテ」は、流通業界の革命児であり、1つの店舗の中にあらゆる商品が詰まっている。店内を見て、豊富な品揃えにびっくりした。オレンジ・カウンティーに住んでいる人は、こうした店で買い物ができて幸せだと思う。トウキョウ・セントラルは、これからは、コスタメサの一般スーパーマーケット部門に、そういった流通の革命をもたらすだろう。22日のグランドオープンに来れば、流通の革命を感じることができると思う。まず南カリフォルニアで地盤を固めて、力を蓄えてから全米展開に期待したい。
カイル・ウーズリー・コスタメサ商工会議所会頭
トウキョウ・セントラルの開店は、地元の経済活性化は言うまでもなく、質の高い日本食を提供してくれるので、われわれ地元の人々は喜んでいる。コスタメサは、多くの人種、多くの人口を持つ多様性の町である。経済も成長していて、最高のロケーションに出店したので、ビジネスの成功を確信する。社長の関口さんは、全米に広めるという大きな目標を持っていて、素晴らしい。これから、何十軒、何百軒と店舗を広げると思うが、記念すべき1号店の出店を、われわれのコスタメサを選んでもらえて、とても光栄である。
ジェシー・ジェームズ・元オレンジ郡日系評議会会長
改装前からこの店に来ていたけど、店内は一新されきれいになって、清潔感が漂って気持ちがいい。陳列している食べ物が、輝いて見えるのは、とても新鮮な商品を取り揃えているからで、食欲が沸いてくる。アメリカ人は、エスニックフードが好きだが、大抵の人は、どこに買いにいけばいいのか分からない。中国、韓国、タイ、ベトナムなどのスーパーマーケットに入っても、どこに、どんな商品が置いてあるのかが分からず、ほしい物が何かも忘れてしまい、何も買わずに帰ることもある。だが、トウキョウ・セントラルは、売り場に表示がされていてうれしい。試食をしたが、どれもおいしく、質が高い。人気の店になるのは、間違いないと思う。
吉田潤喜・ヨシダソース代表取締会長
店に入ってすぐに素晴らしい店だと分かった。店内はきれいで、白人が違和感なく入れる店に仕上げている。アメリカで商売するには、白人を相手にしなければ儲からない。日本のおいしいものを白人のお客さんに教えるには、このようにすればいい。トウキョウ・セントラルは、日本からアメリカに新しい風を吹かせてくれた。これを起点にして、カリフォルニアで店を広げて、シアトルやオレゴンに出店すれば成功するだろう。