原油価格の下落を背景に、ガソリン価格の下落が続いている。23日のロサンゼルス郡の平均ガソリン価格(レギュラー)は1ガロン=2ドル48・8セントを記録。2009年5月15日以来の最安値となった。
同郡のガソリン平均小売価格は18日間連続で下がり続け、1週間前と比べると6・7セント、1カ月前より25・6セント、昨年同時期比では1ドル13・2セント値下がりした。
オレンジ郡のガソリン平均小売価格も17日間連続で下がり続け、09年5月14日以来の最安値を記録。2ドル45・7セントとなっている。1週間前と比べると7・2セント、1カ月前より25・5セント、昨年同時期比では1ドル14・9セント値下がりした。
また同日、世界最大の石油輸出国であるサウジアラビアのアブドラ国王(享年90歳)が死去した。サウジアラビアは世界原油生産の10~11%程度を占める世界有数の産油国。王位は兄弟のサルマン氏が継承する。
サルマン新国王は、ヌアイミ石油鉱物資源相を留任させると表明。原油価格急落でも生産量を維持した故アブドラ国王の政策を継続する方針を明らかにした。
シェール層掘削により米国の原油生産が30年ぶりの高水準に増加する状況でも、石油輸出国機構(OPEC)は昨年11月27日に生産目標の据え置きを決定。ブルームバーグ通信によると、ヌアイミ石油相らが中心になって働き掛けていた。
同日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、国王死去に伴う供給政策変更の思惑が後退したほか、ドルの対ユーロ上伸などに圧迫されて小幅続落した。