マサチューセッツ州ボストンをはじめ、北東部が再び暴風雪に見舞われている。過去2週間で3度目となる大型暴風雪の到来で、10日には休校や公共施設の閉鎖、飛行機の欠航が相次ぎ、市民の生活にも影響を及ぼしている。

 ボストンでは9日までの積雪量が61インチ(約154センチ)を記録。1978年に観測された58・8インチ(約149センチ)を超え、30日間の積雪量としては、78年の記録を更新し観測史上最高となった。
 マサチューセッツ州をはじめ、ニューヨーク州、コネティカット州などでも再び暴風雪警報が出され、8日にはボストンのマーティ・ウォルシュ市長が再び非常事態を宣言。「今回のような暴風雪は前例がない」と話し、市民にも極力外出しないよう呼び掛けた。
 市民も「今までこれほどまで雪が積もったことは見たことがない」と話し雪かきに追われた。
 今後さらなる積雪が見込まれることから、一部の学校では23日まで休校となり、裁判所など行政機関も閉鎖された。閉鎖の影響で、現在殺人罪で起訴されている元プロフットボールリーグ(NFL)ニューイングランドペイトリオッツの選手、アーロン・ヘルナンデス被告の公判が延期となったほか、ボストン・マラソン爆破事件のジョハル・ツァルナエフ被告の裁判の陪審員選任手続きも延期された。
 マサチューセッツ湾交通局は9日午後7時から列車の運行を停止し、10日は終日運休となった。
 交通規制も行われ、除雪車が通れるよう路上駐車は禁止された。
 ボストンにあるローガン国際空港では72インチの積雪を記録。8日と9日で、米国に離着陸する2880便以上が欠航となった。
 暴風雪の後は寒気が流れ込み、12~13日にかけて再び雪が降る見通し。2月の降雪量は9日の時点で既に、史上5番目の多さとなった。

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