カリフォルニア州で尊厳死の合法化を求める提案が4日、加州上院議会で23対14の賛成多数で可決された。同提案が今後、加州下院議会とジェリー・ブラウン加州知事に承認された場合、加州は全米で尊厳死を認める6番目の州となる。
同提案は余命6カ月未満で責任能力のある成人末期患者が、医師に処方された薬を投与し自ら命を絶つことを認めるというもの。
今回の提案は住民投票で可決後、1997年からオレゴン州で施行されている尊厳死法をもとに提案された。同州ではこれまでに750人以上が尊厳死を選んでいる。
現在米国ではオレゴン、ワシントン、モンタナ、バーモント、ニューメキシコの5州で尊厳死が認められている。
昨年11月、末期の脳腫瘍で余命わずかと宣告され尊厳死を選ぶことを宣言していたブリタニー・メイナードさんが、医師から処方された薬を服用しオレゴン州の自宅で死去した。29歳だった。
治療による苦痛と通常の生活が送れなくなる深刻な副作用に耐えることより尊厳死を選んだメイナードさんは当初、サンフランシスコに住んでいた。しかし加州では尊厳死は認められていないため、家族とともにオレゴン州に転居し最期の時を迎えた。