ショウジ兄弟は、バレーが盛んなハワイ(ホノルル)で生まれた。父デイブさんは元バレー選手、母マリーさんは元バスケットボール選手、姉コウビーさんはバレー選手という、恵まれた環境のスポーツ一家で育った。
現在はドイツのプロリーグで、同じチームに在籍する。代表チームは、兄カウィカが5季目、弟のエリックは3季目を送り、来年夏の五輪に照準を合わせる。
弟エリック
重責の「後衛のキャプテン」
弟エリック(25)のポジションは、リベロ(攻撃に参加しない守備専門選手)。サーブを確実に拾う守備力に定評があり、レギュラーで試合に出場する。「僕の役割は、敵のサーブをレシーブしてパスを回し、攻撃につなげること」と、「後衛のキャプテン」としての重責を担う。
一般人並みの身長184センチは、2メートルを超える長身の選手に混じると小さく見えるが、コートでの存在感は大きい。ベンチからの戦術を伝え、得点を挙げる度に声を張り上げ盛り上げる。
他の大会と比べて、代表チームでの戦いは「違う国の強豪チームと対戦するのでおもしろい」と話す。オリンピックイヤーの来年への調整を問うと「来年のことを考えるのはまだ早い。2016年のシーズンへの準備は長い道のり。今年は昨年に比べていいシーズンを送っている。今はあまり考えず一日一日の練習をこなし、最善を尽くして戦うだけ」と慎重に答える。
ジョン・スペロー監督は、エリックに絶大な信頼を置く。チーム不動の正リベロについて「昨年の世界選手権でも世界のとてもパワフルなジャンプサーブを確実に拾い活躍したすばらしい選手だ。後衛の管理はエリックに任せている」と評する。「まだまだ成長する選手なので、これからが楽しみだ」
兄カウィカ
「ベストを尽し戦う」と闘志
兄カウィカ(27)は、控えのセッター。ピンチサーバーとして起用されると、威力のあるジャンプサーブでサービスエースを決め、流れを引き寄せる実力を持つ。身長198センチ。
米国代表としては「そんなにはプレッシャーを感じることはない」といい「故郷のハワイは、とてもバレーボールが人気で、ハワイとアメリカの代表として、プレーできることを誇りに思って、バレーボールを楽しんでいる」
リオ五輪では「ハワイアン、アメリカ人そして、中学、高校生の頃に夢見たナショナルチームの一員としてベストを尽して戦い、国にメダルを持ち帰りたりたい」と、闘志を燃やす。