カリフォルニア州の干ばつが4年目に突入し水不足問題が深刻化する中、ロサンゼルス郡参事会は2日、南加地区の一部非市政化地区の住民に対し、他の地域よりさらに厳しい節水目標を適用する提案を承認した。

 水不足問題を受けブラウン知事は今年4月、加州全体で25%の節水を義務付ける行政命令を発令。州政府は、住民1人当たりの水使用量をもとに、各自治体に目標となる節水計画を発表していた。
 今回対象となっている非市政化地区はアンテロープバレー、マリブ、トパンガキャニオン。
 アンテロープバレーの1世帯あたりの1日の水使用量は650ガロン、マリブとトパンガキャニオンは361ガロンと、これらの地区では他の地区より水の使用量が多いことが問題視されていた。
 同提案が承認されたことにより、アンテロープバレーでは2013年比で32%、マリブ、トパンガキャニオンでは36%の節水目標が設定され、水使用量が多かった住民に対しては罰則として、さらに2倍の水道料金が徴収されることになる。
 当初は3倍の水道料金が提案されていたが反対意見が相次ぎ2倍にとどまった。
 同提案の反対派住民からは、「水使用量が多くなり罰則が適用された場合、大家族は1日に使用する水の量も多くインパクトが大きすぎる。生活にも支障をきたし不公平だ」との意見が寄せられていた。
 現在加州では深刻な水不足問題を受け、各自治体が節水目標を掲げ、対応にあたっている。LA市では節水を呼び掛けるキャンペーン「Save the Drop」を展開。庭の芝生への水まきに使用される水の量を減らすため、奨励金制度を適用し、芝生を撤去し小石などに敷き替えた各家庭に対し1平方フィートあたり3・75ドルを支給するプログラムを実施している。
 1日にはバーバンク市が庭の水まきなど屋外での水使用を週2回に制限する規制を発表。高級住宅地として知られるビバリーヒルズ市でも先月、36%の節水計画が承認された。同市では広大な庭園を所有する世帯が多く、芝生の水まきに使われる水の量も多かったため、当初から高い節水目標が掲げられていた。

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