前日の雨がうそのように晴れわたった当日、宗会長は今年も多くの会員の参加を喜ぶとともに、来年メキシコシティーで開催される海外福岡県人会の世界大会について言及。世界各国の同県の県人会メンバーが参加する大会に「ぜひみんなで行けるよう頑張りたい」と意気込んだ。
昼食の時間が近づくとともに、辺り一面に広がる焼きそばとバーベキューの香ばしい香り、テーブル一面に並んだごちそうを前に、会員たちの表情もほころぶ。
ごちそうの調理をはじめ、ピクニックの運営はすべて会員がボランティアとして手伝い、年に一度のイベントを盛り上げる。こうした団結力の良さが同会の自慢だと宗会長は話す。
3年に1度行われ、およそ600人が集結する海外福岡県人会の世界大会でも課題となるのは「若い世代の参加」。同会は毎年、同県主催の県費留学プログラムと、11歳の同会メンバーを対象とした短期留学プログラムの選考に携わるほか、同会からも大学進学予定者への奨学金制度を設け、若い世代の増員に努めている。しかし、プログラム修了後、継続して同会のイベントに参加する若者は少ないという。
奨学金を手渡す宗会長(右)と今年授与された赤石明美さん
今年奨学金を授与されたのは、赤石明美さん(18)。サウストーレンス高校を卒業し、創価大学に進学予定だ。「大学に入学したらリベラルアーツを勉強し、将来は人の役に立つ仕事がしたいです」と抱負を語り、奨学金500ドルを受けとった。【吉田純子、写真も】