日本選手は、来春の高校進学は強豪校に絞っており「甲子園に出て優勝したい」。そして「プロ野球選手になって、ワールド・ベースボール・クラシックで世界一になりたい」などと、志を高く持つ。過去の同大会の参加者は、西武の森友哉選手をはじめ、今夏の甲子園大会には優勝校東海大相模などから6人が出場するなど、同選抜チームの実力の高さを物語っている。
訪米団の中谷恭典団長(ボーイズリーグ理事)によると選手は、野茂さんと親交が深いドジャース時代のオーナー、ピーター・オマリーさんから歓待を受けたという。ビバリーヒルズのステーキハウスでご馳走になり、さらにサンディエゴ・パドレスの本拠地球場に招かれ、フィールドで練習の見学を許された。観戦はスイートルームで行い、選手は「いつかは、アメリカでプレーしたい」などと、夢を膨らませた。
大会は、日本チームが実力を発揮し、UYAに13—1、7—1、米西海岸代表とは11—1、10—2と圧倒した。オフシーズンの米チームは、若干の準備不足が感じられた。
播田大和主将は、米チームと初めて対戦し「選手は体格が大きく、打撃で詰っても押し込むことができるパワーがあった」と認める一方で、「細かい技術では日本も劣ってはいないと思った。全国から集まったすごい高いレベルの選手とプレーできてよかった」と話した。野茂さんについては「すごく的確に指示を出してくれた。(点差が開き)士気が下がった時などに『しっかりプレーするように』と教えられ勉強になった。アメリカに連れてきてもらい、とても感謝している」と述べた。大リーガーの練習を間近で見学し「パワーが全然違ったので驚いた。選手のみんなが『大リーガーになる』と目標を持ったと思う」と刺激を受けた様子で、メジャー志向を抱いた。