ワクワクしてくる。夏から秋の季節の変わり目に、アメフトのシーズンが始まるからだ。ここ地元のロサンゼルスでは、長期間留守にしていた2つのNFLプロチーム、ラムズとチャージャーズが戻ってきた。生で試合を観戦したいアメフト・ファンにとっては嬉しい限りだ。
 自分はどちらかというとプロより大学のアメフトが好きだ。夢中になって思い切り青春をぶつける若者の姿に感銘する。ミスして怒鳴られたり、良いプレーして褒められたり、けんかしたり、励ましたり、かばったり、思いやったり、喜怒哀楽の感情がチームの仲間たちとシェアできる。その時は分からないかもしれないが、その体験からその後の人生に役立つ貴重ないろんな事を肌で感じて学べるのだ。学業とスポーツの文武両道をやり遂げる学生選手をスチューデント・アスリートという。
 自分の母校でもあるUCLAは、期待された昨年は4勝8敗と散々な結果に終わった。有能な選手たちもプロにドラフトされたり、卒業したりした。今年はシーズン前、トップ25のランキングにも入っていなかったが、大量得点の2連勝しランク入り。開幕試合は劇的な逆転ゲームだった。
 100人程の選手が在籍する大所帯で注目する選手が2人いる。数年前鳴り物入りで入学したクォーターバックのジョシュ・ローゼン選手。昨年はけがし不本意な成績だったが、今年はすでに9個のタッチダウンにインターセプションはゼロ。勇み足的期待もなんだが、ぜひハイズマン賞をと願いたい! UCLAからは過去に唯一ゲイリー・ビバン選手が1967年に受賞した。クォーターバックだ。当時のライバルはUSC(南カリフォルニア大学)のOJシンプソン選手で、お互い賞を争った。OJは翌年受賞。
 そしてもう一人注目選手は、東京生まれで、9歳の時移ったロサンゼルス育ちの庄島辰尭(しょうじま・たつあき)選手。登録名簿はGyo Shojima。190センチ、130〜145キロの体格に恵まれたオフェンシブ・ライン。
 キャンパスの新しい施設もでき、とにかく頑張ってほしい。やっぱり何かワクワクしてくる。【長土居政史】

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