
フロリダ州パークランドの高校で先月発生した銃乱射事件から1カ月が経過した14日、全米の学校で銃規制を求める抗議運動が行われた。南カリフォルニア地区でも同日、生徒らが集結し、銃規制強化を訴えた。【吉田純子】
抗議運動に参加した生徒たちは、事件で犠牲となった17人を追悼するため、午前10時に犠牲者の数にちなみ17分間授業を退席し、黙とうを捧げたり、17羽の鳩を放つなどした。
南カリフォルニア地区ではカーソン高校、イーグルロック中学・高校、サンバレーのフランシス・ポリテクニック高校、ベニス高校、カルバーシティー高校、サウスパサデナ・ミドルスクールなどで行われた。
ロサンゼルス統一学校区(LAUSD)の暫定教育長は生徒たちに、抗議運動をする際、キャンパスから出ないよう促すとともに、保護者には子どもたちにキャンパスから出ないよう指導するよう訴えた。ロサンゼルス市警察(LAPD)も同様の声明を発表した。
抗議運動を企画したのはトランプ政権に対する大規模デモ「女性大行進」を実施した非営利団体「Women’s March」と若者のリーダーが中心となって行っている「Women’s March Youth」で、両団体によると今回は全米約2800カ所で抗議が行われたという。
フロリダ州の銃乱射事件は先月14日、同州パークランドのマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校で発生。元生徒の男が銃を乱射し、生徒14人と学校スタッフ3人の計17人が犠牲となった。
同校の生徒たちは事件後、銃規制強化を訴える運動を展開。今月7日には、同州のスコット知事が、銃の購入可能年齢を18歳から21歳に引き上げることなどを盛り込んだ銃規制強化法案に署名した。
今回の全米の高校での抗議運動も、生徒たちのこうした動きが銃規制強化につながるかにも期待がかかっている。
米疾病管理予防センター(CDC)によると、米国では年間1300人以上の子どもが銃で命を落としているという。