参戦9年目の元F1ドライバーで、昨年のインディ500を日本人で初めて制した佐藤琢磨の力走に期待がかかる。佐藤は今季から「レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング」に移籍。恵まれたチーム体制で、2013年に初優勝した思い出のコースで通算3勝目を目指す。
現地入りした佐藤は12日、チームメートのグラム・レイホールらインディ・ドライバーらとともにメディアランチョンに参加し、優勝へ意欲を示した。
「ロングビーチは、毎年楽しみにしているグランプリで、ここは(日本人で初優勝したので)本当に特別でワクワクしている」と笑顔で語った。2013年の初優勝以来、同グランプリでは表彰台に立っていないが「今年はユニバーサルキットになったので、すごくチャンスが多いので、いいレースをし優勝したい」と抱負を述べた。
第1戦で使用したタイヤは、昨年のものと性能的にはほとんど変わらないものの、エアロパッケージが変更されたため「昨年に比べてダウンフォースが大幅に低いため、(コーナーでの)タイヤの摩耗と、コース上のタイヤかすが多いため懸念といえば懸念」。予選の好順位は「優勝への一つのカギ」とし、「追い抜きが難しいコースなので、グリッドはできるだけ前の方でスタートしたい。トラブルフリーでスムーズな週末を過ごしたい」と話した。インディ500については「2連覇するのはとても難しいことと思うが、もちろんそれを最大の目標に走りたい」と、意気込みを見せた。
先週、アナハイム球場で始球式を行った際に大谷選手にあいさつし励まし合った。同じ日本から来て米国で活動する困難を知る佐藤は「いろんなたいへんな苦労があると思うが、翔平選手は23歳の若さで歴史的な活躍をしている」とたたえ、大谷選手のメジャー初本塁打を見て「興奮して、刺激をもらった」といい、英気を養い全力疾走を誓った。
トヨタグランプリは13日(金)に開幕し3日間にわたり、メーンレースのインディカーのほか、カテゴリーの異なるレースに加え、コンサートなどさまざまなイベントが催される。
チケットは、電話888・827・7333。ホームページ―
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【永田潤、写真も】