世の中には、勘違いしていたことがまだまだ山ほどある。最近気付いた例を挙げてみよう。
「スコットランド・ヤード」
英国で事件発生時のニュースでよく聞く言葉だが、スコットランドなのに、なぜロンドンの映像が流れるのか疑問だった。
実はロンドン警視庁の別称である。かつてスコットランド王国の王家の敷地跡に警視庁本部が建てられ、その由緒から名前を残したとのことだ。その後、再度移転した際には「ニュースコットランド・ヤード」になった。日本でいわゆる警視庁を「桜田門」と呼び名にするのに似ているのだろう。
「1600ペンシルベニア・アベニュー」
ペンシルベニア州にある1600年に設定された歴史ある政治や建国関連の街道だと思った。れっきとしたワシントンDCのホワイトハウスの住所だ。この界隈には州から名付けられた通りが多くある。
「赤い州(レッド・ステート)と青い州(ブルー・ステート)」
共和党が赤色で民主党が青色と2000年ごろからメディアにおいて定着した色分け表現システムだが、民主党が赤だと思った。世界的に見ても、革新的な左がかった共産平等社会を掲げる象徴的な色は「赤」を連想したが、逆だった。Redの最初の文字が「R」だからRepublican(共和党)にしたらしい。しかし明確な色分けが一般化する以前は、TVネットワークによって民主党が赤、共和党が青の時代も実際にあった。
ちなみに共和党は「GOP」(Grand Old Party)とも呼ばれるニックネームがあるが、不思議にも共和党より歴史が古い民主党は無い。
「Electoral College」
大統領選挙の選挙人制度のことだが、Electrical College(電機大学)のことだと思った。疑問に感じたが、任命された中立の国立大学が卓越したテクノロジーを駆使して投票数を管理するシステムだと思った。【長土居政史】