グランド、パレード両マーシャルと、インスピレーション賞1人、地域功労者表彰2団体、パイオニア賞8人の各受賞者が紹介された。
今年の二世週祭は、28日に催される同祭公式行事のベビーショーを皮切りに、8月11、12日と、18、19日にさまざまな行事が繰り広げられる。小東京は1年で最も多い人出で賑わう華やかな時期を迎え、町は祭り一色に染まる。
今年の二世週祭は「ジェネレーション」をテーマに、さまざまな展示やイベントが繰り広げられ、常連参加の日本各所の祭りが、今年も登場する。ロサンゼルス七夕まつり(8月10〜12日)は10回目を迎え、無数の色とりどりの七夕飾りが風になびき会場を彩る。祭りの呼び物グランドパレード(8月12日午後4時)には、4年連続で運行される中型ねぶたが、今年初めて2台そろって登場する。
パレードの音頭は、藤間勘須磨師が振り付けを担当する。勘須磨師と娘の勘須都師が選んだに「東京五輪音頭−2020−」と「Victory」の2曲を、勘須磨社中が大衆に初めて披露した。同社中は、グランドパレードと、祭りの最終日の街頭音頭で踊りの先陣を切り他の社中をリードする。今年5月に100歳になった勘須磨師は、この日も元気な姿を見せ、参加者から送られた温かい拍手に何度もお辞儀して応えていた。
グランドマーシャルは、元ロサンゼルス郡上級裁判所裁判官のビンセント・オカモトさん。弁護士事務所を開業前に、ロサンゼルス郡地方検事副官として5年間従事し、ガーデナ市議も務めた。日系米国人弁護士協会の創設役員など多くの重職を歴任するなどコミュニティー活動も活発に行った。2002年に加州知事からカリフォルニア上級裁判所裁判官に指名された。
パレード・マーシャルは、俳優でコメディアンのアーロン・タカハシさん。かつてはインストラクターを務め今は、ライター、主演俳優をこなすかたわら、アジア系初の即興コメディ・グループ「コールド・トーフ」の取締役でもある。二世週祭のベビーショーでは司会を務め盛り上げている。
「フランセス・K・ハシモト地域団体表彰」に選ばれた「Kizuna(絆)」は、次の世代に目を向けた次世代リーダーの価値観を共有するグループが、コミュニティのニーズに応えることを目的に2011年に創設された。地域社会の次世代の未来を築く活動を行っている。同じく表彰される「PyuaO2」(名古屋市南大津商店街)は、名古屋市の南大津商店街の商店や地元の企業経営者が1963年に設立した。81年に小東京実業者組合と提携した。関係は強化され、二世週祭と名古屋祭りの交流につながった。ロサンゼルス―名古屋の姉妹都市提携にもかかわり、草の根交流を支える。
8人のパイオニア賞は、荒瀬進午さん、福岡健二さん、堀尾誠治さん、アーサー・タケシ・イシイさん、ドン・ミヤタさん、ロイ・ムラオカさん、田中(宗優)百合子さん、オードリー・ヤマガタ・ノシさんに決定した。
日系諸団体から推薦を受けた今年度の女王候補が、この日お披露目された。6人は、トーリ・アイ・カマダさん(ガーデナ・イブニング・オプティミストクラブ)ケリー・ミドリ・ツナワキ・モックさん(米国日系レストラン協会)、ローレン・レイ・ミヤモトさん(イースト・サンゲーブルバレー日系コミュニティーセンター)、マリカ・ケイティ・スナイダーさん(ウエストロサンゼルス日系市民協会とベニス日系コミュニティーセンター)、アリス・マリナ・アマノさん(オレンジ郡日系評議会)、ジュリ・アン・ドリンダックさん(パサデナ日本文化会館)。各候補者は自己紹介し任期中の抱負を述べ、期待を込めた温かい拍手を受けた。コロネーションボウル(8月11日午後7時)で、新女王が決定する。
二世週祭は各種祭り行事のほか、茶道や華道、書道、盆栽、詩吟、刺し子など、さまざまな日本の伝統文化を紹介する展示や実演が開かれる。また、同祭の一環行事として日系最大のスポーツ大会「ニッケイ・ゲームズ」が各所で開かれる。8月19日の街頭音頭、閉会式で幕を閉じる。
二世週祭の詳細は同実行委員会まで、電話213・687・7193。
www.niseiweek.org/
【永田潤、写真も】