地元宮城に甚大な被害をもたらした東日本大震災の義援金71万2千円を昨年、LA七夕まつりを第1回開催から物心両面で支える仙台から参加した白松一郎さんに託し、県庁に送ったことを報告。県人会は2011年の震災発生当初から募金集めを開始し、活動を10年継続することを決めており、米澤会長が8年目の今年も「お願いします」と協力を求めると、会員は大きな拍手で応じた。
来賓が祝辞を述べ、南加日系商工会議所会頭の川田薫さんは、七夕まつりが始まった当初「1年やって終わりだろう」と冗談っぽく話したが「10回、そしてこれからも続け、みなさんの努力に感謝し、敬意を表したい。『継続は力なり』を思い知った」とたたえた。南加日商は今月27日、役員就任式と地域功労者表彰式を催し席上、米澤会長夫妻を顕彰することを発表すると、会場は沸き今後の活動の励みになることは間違いない。
二世週祭、LA七夕まつり実行委員会とともに七夕まつりを共催する南加県人会協議会の副会長ジョージ・ハワードさんは、米澤会長夫妻が日系諸団体の方々の会合に顔を出し、七夕まつりにかける熱い思いを伝えていると評価。「七夕という日本文化の継承と、被災地への義援金集めは、県人会協議会の活動の趣旨に合致していて、今後も続けてもらいたい」とエールを送った。
知事は、七夕まつりの10回記念に祝意を込め「地域に根付き日系人のみならず米国人に愛されていることは、われわれ宮城県人にとってこれに勝る喜びはない」とし、その普及について「LAだけに留まらず州外に広がっている」と高く評価。「夢や目標に向って挑戦し続ける皆さんの姿は、復興を経て発展期を迎えまい進するわれわれにとっても励みとなり、これからも見習って行き、県民一丸となって精いっぱい頑張りたい」と力を込めた。
会員の阿部一之さんが、乾杯の音頭をとり昼食へ。食後は、津軽民謡とマジックショーの鑑賞と、空くじなしのラッフル抽選を楽しみ親睦を深めた。
米澤会長は、今年の抱負として「もちろん、七夕まつりを気を抜かずに一生懸命やりたい。そして1人でも多くの会員を増やして、楽しくやりたい」と述べた。【永田潤、写真も】