健康維持とストレス解消のため地元のウエストLAのジムに軽く汗を流しに長年通っている。大規模な改築後は、比較的きれいになり、一通りのモダンなトレーニング用具は揃い、ヨガクラス、室内プールや13周すれば1マイル(1・6キロ)のトラックもある。
 そのトラックだが、曜日ごとに時計回りと反時計回りに走る方向が変わるサインが壁に表示しており、自分はそこで必ず10~15周は走る。しかしレーンの幅は大人二人分ほどしかない。改築前のジムは、『歩く人やスローなランナーは内側を、速いランナーは外側を使ってください』とエチケット事項が明確に表示されてあった。とにかく狭いトラックなので速いランナーは、コーナーのカーブを曲がる際には勢い余って遠心力で外に押し出されるようになるので、外側を走るのは納得がいく。しかし今はその種の表示はなぜかもう無い。
 歩く人がバラバラで内側だったり、外側だったり、混雑すると後ろから抜く際には、ぶつかりそうで危険だ。最近は特に両耳にイヤホンを付けて音楽を聴きながらの人も多いので、後ろからの足音にも人の気配にも気付かない。
 ところで、数多くレーンがある一周400メートルのいわゆる通常の屋外陸上トラックで中長距離レースとかを見ると、速い走者が周遅れの走者を追い越す際には、ほぼ内側から抜き去る。つまりスローランナーは外側を走る。
 暗黙のルールやこのジムでの決め事があるのかと、マネジャーに直接聞いたが、答えは「わからない。ない」だった。腑に落ちないので、本社に問い合わせたが、答えは「それぞれのマネジャーに任せてる」と。堂々巡りだ。
 とりあえず安全対策として、微妙に真ん中寄りの歩く人たちを後ろから抜き去る際、右側からだと「On your right!」、左側からだと「On your left!」と元気よく声を掛けようかと思う。
 ああもう一つ。ロッカーを使った後に開けっ放しで去る人たちがなんて多いことか。最低閉めて帰るのがマナーだと思うが…。最近見かけた張り紙は「盗難多発。注意せよ。ジムは責任負いません」だった。【長土居政史】

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