岐阜の会長の樋田まゆみさんによると、小さな県人会にとってイベントの人集めは、たいへんだという。「大規模の県人会は100人や200人を集めることができるが、小さな県人会は10人くらいで、20人集まればいいところ。でもこうして、小さな県人会が集まれば今日のように170人近い参加者で賑わって楽しむことができる」と強調する。
樋田さんの説明通り、参加者は出身県に関係なく、子どもから大人までがふれ合った。食べ物は持ち寄る分担を各県人会で決め、サラダからビーフ、チキ
各県人会の代表が自己紹介を行い、活動状況や母県のPRに努めた。岐阜と同様に他の小さな県人会は、単独ではピクニックを催すのが人手不足で難しかった事情があったとし、合同開催を喜ぶ声が聞かれた。
樋田さんは、今年は100人ほどの参加を見込んでいたというが「こんなにたくさん来てもらった。口コミでいろんな人が、声をかけて協力してくれうれしい」と喜んだ。「長い間日系社会で暮らしていても、今日初めて会ったことのある人も多くいて新しい出会いができて知り合いになれた人が多く、意義のあるイベントだった」と胸を張った。
協議会会長の立場から水谷さんは、県人会の状況について、会員の高齢化や会員数の減少による活動縮小の問題を抱えていると説き「今日のイベントに友人に誘われて参加し県人会の存在を知った人も多いので、県人会のPRにもなってよかったと思う」と話した。水谷さんは「各県人会が盛り上がらないと、県人会協議会も盛り上がらない」と力説し「だから、これからも県人会を応援していきたい。今日はそういう意味で、
夏にこの県人会合同のピクニックを催し、秋には県人会対抗のボウリング大会を開くといい、どちらのイベントも同じようなメンバーが参加するという。県人会協議会はまた、来月トーレンスで開かれるブリッジUSA主催の夏祭りにふるさとブースを出す。来場者からアンケートを取り、各人の出身の県人会を紹介し入会を促す。水谷さんは「県人会を若い人に知ってもらい、自分の故郷を思い出して入会してもらって、日系社会全体を盛り上げたい」と、意欲を示した。【永田潤、写真も】