弁当の引換券をボランティアから受け取る高齢者
 Keiroと日米文化会館(JACCC)共催の第2回「敬老の日フェスティバル」が14日、小東京の日米文化会館とプラザで開催された。LA近郊から約1100人が参加し、初開催の昨年を上回る賑わいを見せた。

女性ボランティアから弁当を受け取る高齢者
 日系コミュニティーの先輩へ感謝を表すことを目的とし、「あらゆる世代の誰もが無料で参加できるように」と企画。Keiroのジーン・カナモリCEOは「高齢者がロサンゼルスの周辺から小東京に集まることに、このフェスティバルを催す意義がある」と言う。この日は70人の若いボランティアが協力。カナモリさんは「彼らの今日のミッションは、高齢の参加者にしっかり水分補給してもらうこと。暑いけれど、普段とは違う時間を楽しんでもらいたい」と語った。
 同館のダレン・モオコ暫定館長は「弁当の予約だけでも900人。予約なしの人もたくさんいるので参加者は昨年を大きく上回るのでは」と盛り上がりに笑顔を見せた。
男性ボランティアから記念のレイをかけてもらう高齢者の女性
 弁当はカワグチ・キハラ・メモリアル基金、スナックと飲み物はキューピー、ブルボン、伊藤園が提供した。ドアが開き弁当の引き換えが始まると、高齢者は半券を係りに渡し、好みの弁当とスナックを受け取る。参加者の列は数十メートルにも及んだが、ボランティアの助けにより、大きな混乱もなく進んだ。
 同館によると、昨年の経験を踏まえ、改善点や新たな試みもあった。冷房の効いた部屋でくつろげるよう館内を解放し、 展示品のある部屋を公開したのもその一つ。同館の活動を参加者に知ってもらうよう努めた。
威勢の良い獅子舞とそれを眺める観客
 LAの5カ所からお年寄りがシャトルバスを利用するサービスは今年も大好評。ドイザキファミリーが今回も提供した。チノヒルズから妻と参加した米元宏さんは「小東京は住まいから遠いのでシャトルサービスはありがたい」と語る。「西南地区から来た」という大沢八重子さんも友人らと共にシャトルを利用した。毎週火曜日に集まるグループの中の最年長で95歳。「ふだん獅子舞を見ることなどないので、来て良かった」と声を弾ませる。
 今年60、77、88、99、100歳、または100歳以上の年齢になる参加者には、祝いのレイが贈られた。
キトウさん(左奥)の指導で餅をこねる参加者
  同館1階では、小東京の和菓子店「風月堂」店主、ブライアン・キトウさんが餅作りを実演した。きれいに色付けされた餅が配られると、参加者は手でこねるなどして作業を楽しんだ。
 ステージではウクレレ、ダンス、コーラス、詩吟の高齢者グループが、日頃の練習の成果を大勢の観客の前で披露。若い世代顔負けの熱気で会場を包んだ。
 ボイルハイツのさくらガーデンズの詩吟同好会は、構成吟「おけいの墓」を発表。吉川冨士子さんとコリンズ昭子さんは緊張しながらも元気に吟じ切った。
帰りのシャトルバスに乗り込む参加者
 高齢者代表で100歳の三宅明己さんがあいさつに立ち、Keiroのコミュニティーへのサポートに感謝を述べた。
 101歳の藤間勘須磨師の社中が舞踊3曲を披露。勘須磨師も元気な姿で娘の勘須都師匠と舞台袖から鑑賞した。
【麻生美重、写真も】

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