訪問団一行は、ペルーへの日本人移住120周年の記念行事参加のため現地へ向う往路に当地に立ち寄った。両者は県人会創立100周年の祝賀会以来の再会で、訪問団は南米諸国への経由の際は、常に同県人会を訪れ交流を深めている。
浜田知事が謝辞を述べ、今回の県人会訪問を「ようやく皆さんに会うことができありがたく大変うれしく思っている」と、念願が叶ったことを強調した。100年を超す県人会の歴史について「長年にわたり会員相互の絆を深めながら香川とロサンゼルスをつなぐ懸け橋として、郷土の発展に格別の尽力をしている。國宗会長をはじめみなさんのたゆまない努力の賜物である」と敬意を表した。
同県は全国で陸地面積が最小であるものの知事は「『多島美(内海に浮かぶ小さな島々が連なる様子の形容)』が多く、美しさを誇る瀬戸内海や緑豊かな山並みなど、風光明媚な土地柄として知られている」と力を込め、名所や名物を列挙し、会員の郷愁を誘った。日本の代表的な大名庭園であり当地のハンティントン・ライブラリーと姉妹庭園の栗林公園、海の守り神として有名な金比羅さん、金刀比羅宮などの名所・旧跡を誇リ、名産品としては香川漆器、丸亀団扇に代表される伝統工芸を紹介。食に関しては、さぬきうどん、醤油、そして全国一の産地であるオリーブはオイルのみならず、最近では飼料として用いられ「オリーブハマチやオリーブ牛、オリーブ地鶏、オリーブ豚など畜産品もおいしい。香川の食文化は大変充実していて、世界に誇る地域食が多々ある」と胸を張った。
各テーブルを回って参加者と歓談した浜田知事は、会員各人の米国での活躍や県人会の活動を知り「頼もしい。香川の誇り。ありがたい」と絶賛した。渡米後は帰属意識が薄れ県人会に入会しない若者が多いが、「香川出身の若い人たちが会に参加し、ちゃんと活動して頑張っていて素晴らしい」とたたえた。会員に向け「この調子で継続してほしい。香川の名産品や名所をアメリカで紹介して、香川を宣伝してもらえればうれしい」と希望し、県人会との交流をいっそう深め、友好関係をさらに強める意思を示した。
國宗会長があいさつに立ち、この歓迎会が若い役員による新体制での初の公式行事だとし「新たな歴史の瞬間。若手は県人会の宝」と表現。「令和の新たな時代に香川県人会の新たな一歩を踏み出すことができ心よりうれしい。浜田知事をはじめ訪問団を迎えることができてとても光栄に思う」と喜んだ。若手で固めた新役員について「まだまだ若輩だが、これからも県人会をもり立てていくように頑張りたい。これからもよろしく。みんなで頑張ろう」と決意を新たにした。【永田潤、写真も】