賞を受けた「コミュニティー・アーケオロジー・プログラム」は、考古学のアウトリーチや教育において一般市民が積極的かつ長期的に関与できる最も優良なプログラムとして評価されたという。同プログラムでは、2003年以来、地元オーエン・バレーをはじめ米国各地や日本から、これまで数百人にものボランティアがマンザナ国定史跡調査のために参加している。年齢は9歳〜90歳以上と幅広く、その背景も多彩だ。中には、かつてマンザナ強制収容所の孤児院「マンザナ・チルドレンズ・ビレッジ」にいた人やその近親者もいる。小中高校生、大学生、奉仕団体、個人や家族で参加しているボランティアもおり、その多くが毎年プログラムに参加している。
かつて収容された日系米国人の子供や孫らと協力して策定された同プログラムの目的は、年間10万人のマンザナ国定史跡訪問者が収容所の歴史を知るのに役立つ情報を提供することである。最近のプロジェクトではボランティアが孤児院の跡地や敷地内に埋まっていたおもちゃや哺乳瓶、ベビーベッドの部品をブラシで掘り出して回収した。
米国政府は第二次世界大戦中に日本人の血を引く12万313人の日系米国人を強制収容したが、戦時転住局が管理していた10カ所の収容所の中でこの施設
今後もコロナ禍におけるボランティアの安全を確保できる状況が整い次第、収容所の詳細を明らかにするためにプロジェクトを継続していく予定だ。
マンザナ国定史跡ウェブサイト—
www.nps.gov/manz
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【訳=砂岡泉、写真提供=マンザナ国定史跡】