もう桃の節句。花が咲く季節というのに、気温の上がり下がりが激しいし、雪だ雨だと落ち着かない。気温だけでなく、戦争へ向かう不穏な空気が漂っている。
ロサンゼルスの空は真っ青一色だったと思っていたが、最近は真っ青の空は以前より減っていると感じる。毎日、バスを待ちながら空を見上げては、今日は秋の雲だとか、春の雲だとか日本の空を思っている。あの小さい雲を、バスが到着するときまでには消してみようと思っていると、本当に消えて悦に入ることも。私が魔法を使っているわけではないが、雲は無常で、風があると5分、10分で変化する。そのタイミングを見極めると魔法使いになれるというわけだ。
雲は水蒸気がなければできないので、ロサンゼルスは乾燥しているというが、湿気がある場所だったのか?と、ある種の感動と共に雲を見ている。しかしながら、上空の風の速度は早く一面に覆っていた雲も数十分で変化する。雲が去ると快晴の真っ青な空が現れる。そこに太陽がまぶしいばかりに輝いている。思わず手を合わせる。
このコロナ禍でビタミンDの重要性が言われてきた。戸外で太陽光を浴びることの大切さが示されている。白い雲は薄いから太陽光を通すが黒い雲は厚くて遮る。子供の頃は雲の形が動物に似ているとか食べ物に見えたりしたが、今は現実的なことばかり考えて見ている。空など見たこともないという方もおられるが、たまには見てみると新発見があるのでは? 水蒸気がないと飛行機雲も見られない。天気予報に関しても雲の動きで素人にも分かることがあるが、異常気象が続く中にあって気象予報士も予報が難しいことがあるという。
熱中症も気温の上昇が顕著であることから起こるが、高齢化で高齢者の死亡が増えたため、以前より注意喚起が強まった。単純に自然現象が原因というより、いろいろな要素が重なり合って起こっていることが多くなっているようだ。
ロシアのウクライナ侵攻で核兵器などを使うことがあるなら、この空がどうなるか。雲と戯れる平和が脅かされないことを祈る。「青い空は青いままで子供らに伝えたい♪~」の歌を口ずさんでいた。【大石克子】