

ロサンゼルスとサンディエゴで活動する民謡と民舞の5団体で構成する南加日本民謡協会(松前勝清会長、松前会会主)はこのほど、トーレンスのケン・ナカオカ・コミュニティーセンターで「秋の民謡・民舞ショー」を催した。日本各地に伝わる民謡が披露されると、訪れた約200人の観衆が懐かしい唄や踊りに拍手喝采を送り、芸術の秋を堪能した。
ショーの初めに松前会長があいさつに立ち、4年前に会長に就任して以来受けてきた多大な支援に謝意を示した。秋の民謡・民舞ショーは、各会が日々の練習で積んだ成果を発表する場であることを強調し、「日本の民謡と踊りを楽しんでください」と呼びかけた。


来賓が祝辞で日本文化を継承する会員の努力をたたえ、各会のますますの発展を祈念した。南加県人会協議会会長のジョージ・ハワードさんは、「日本民謡は美しい芸術であり、日本の伝統文化の魂である。南加日本民謡協会は63年前の発足以来、南カリフォルニアで日本の民謡と民舞の継承と普及に尽力している。今日舞台で演奏、演技する皆さんは、多忙な中、時間を捻出し舞台芸術のために芸を磨いてきた。心の底から敬意を表したい」とたたえた。県人会協議会は、民謡を含む日本文化の奨励を活動目的の一つに掲げており、将来が嘱望される若い文化継承者の育成に努め、毎秋、親睦演芸会を開いて奨学金を授与している。今回のショーには過去の奨学金受賞者も舞台に上がり、立派に成長した姿を見せた。

南加日系商工会議所会頭のジェフ山﨑さんは、数週間前に仕事でアナハイムのレストランショーに参加した際の経験を紹介した。会場で日本食が紹介されていたが、「米国人家庭の食卓に上がることは難しいと思うので、米国人の好みに合わせて味や形が変えられていた」と指摘。「一方、皆さんの芸は本物の日本文化を受け継いでいる。これからもアメリカナイズされず、本来の伝統文化を伝えてほしい」と願った。
協会には現在、松前会、松豊会、竹嶺会、豊春会、寿の会の5団体が所属する。ショーは2部に分かれ、各社中が郷土色豊かな計27演目を披露した。総勢約70人の出演者が着物や浴衣、法被姿で晴れの舞台に上がり、日頃の稽古の成果を発揮。大小の太鼓や三味線、笛、鉦(かね)の演奏に合わせた唄と踊りで観衆を魅了した。ウミ・ウエンドウちゃん(4)は、松前会で三味線を弾く祖母のベティーさんと出演し、元気いっぱいに「松前ソーラン節」を歌い、この日一番の大きな拍手を浴びた。最後は出演者と一般参加者が輪になって炭坑節を踊り、フィナーレを飾った。 (永田潤、写真も)

