来月末で新型コロナのパンデミックから3年になろうとしている。徐々にではあるが、収束に向って進み日常の生活に戻ろうとしている。平和ボケ?なのか気の緩みは否めず、手洗いとアルコールの洗浄もおろそかになり、マスクを家に忘れても取りに戻ることもなくなってしまった。ただ、自分が感染しても他者には、うつしてはならないことだけは忘れたくない。
日本は、昨年末から年始にかけ世界一の感染者数を数カ月連続で記録していた。あれだけ、鉄壁の感染対策を誇っていたのに不思議に思った。1日に20万人を超えることもしょっちゅうで心配していた。だが、今週約8カ月ぶりに感染者数が1万人を割ったのは朗報。
そして日本もようやく、マスク着用に関するガイドラインをまとめたようで、来月から個人の判断に任せる決定を行った。病院や満員電車では、病人や高齢者に配慮し、やはり着けた方がいい。しかし、一時帰国した人たちのみやげ話によると、野外で他に誰一人いないところでも、ほぼ全ての人が着けており、米国との大きな差に違和感があったという。用心するのに越したことはないが、マスクを外す判断は少し遅い気がする。「世界に先駆けて」と願いたいが、何事も後手後手の対応は、お家芸なのか?
ここ日系社会では、新年親睦会たけなわ。新年会は母国よりはるかに長く、3月中旬頃まで続くのが習わし。2カ月半も長く続くのは、それだけ多くの団体が奉仕などで活発に活動しているためだろう。とてもいいことで、親睦を深め、労をねぎらって次の活動につなげる意味で、新年会の役割は大きい。
「3年ぶりに新年会再開」、ということをよく耳にする。これまでは、高齢者などへの感染に配慮して、中止にしたりオンラインのZoomなどに頼る必要があった。やはり、対面での会合は何よりもいいものだ。外出を控えていた人々が鬱憤(うっぷん)を晴らすように、対面イベントを謳歌(おうか)している。この平穏な生活をいつまでも、と願うばかりだ。(永田 潤)