いま40代、遅いのか早いのか老後や終活を意識するようになった。日本各地で問題になっている「遺品部屋」にまつわるシリーズの英字版を担当するようになったことがきっかけだと思う。
マンションやアパートに一人で暮らす高齢者が亡くなる。その遺品や部屋の相続人となる親族が見つからず、あるいはその相続が放棄される。遺品が何年も残ったままとなり、新しい人が入居できないなど、不動産会社やマンションの管理組合が苦労するという話である。
過去10年間に全国で1万件以上のケースがあるという。東京や大阪など大都市のほか、熱海、伊豆、越後湯沢といった温泉地やスキーリゾートも多い。バブル期にできたリゾートマンションは不動産価値も下落し、相続してもメリットがないということも。
何年も連絡を取っていない親族のことで突然相続の話を持ちかけられる側もたまったものではないだろう。遺品部屋の対応で苦労した経験があるという70代の男性は、弁護士の協力を得て遺書をしたため、マンションやその他の資産を親しい友人に渡すことにしているという。
私はまだ元気で両親も健在だが、他人事とは思えず、早めに終活をしたいと思うようになった。ひとまず預貯金や投資信託など、いざという時に身近な人が受け取れるようにしておかなくてはならない。まずは弁護士を探すことろから始めてみよう。
いま後悔していることは、お金のことに無頓着だったことだ。もっと早くから勉強しておけばよかった。後悔しても仕方がないので、夏からお金の基礎や資産運用を学ぶオンライン講座を受講しはじめた。これは実践しながらなので思いのほか楽しい。
今の時代、給料も上がらなければ、銀行に預けていても低利子で増えない。こつこつ払ってきた年金も将来どれだけもらえるか分からない。現役で働けるうちに資産を増やす種まきをしたり、支払う税金を減らす努力をしたりしなくては。
自分が死んだら誰かがなんとかしてくれるだろう、というのは迷惑な考えだと思う。「遺品部屋」のような負の遺産を残すのではなく、いっそのこと大切な人たちに喜んで使ってもらえるような遺産をたくさん残して人生を終えたいものだ。(中西奈緒)
