日本では1月22日が「カレーの日」に制定されている。1982年(昭和57年)に全国学校栄養士協議会が「学校給食35周年」を記念してカレーライスを給食に初めて出した日だそうで、給食カレーは昔も今も不動の人気だ。
 給食センターで働く日本の友人に尋ねたところ、学校給食のカレーも通常は市販のカレールーを使うそう。家や店で食べる時とは異なる給食カレーのおいしさは、大量の野菜などを煮ることで出るうまみのせいだろう。
 近年、日本帰国時にスーパーへ行くと棚一面に並ぶカレールーやレトルトカレーの種類の多さに驚く。ロサンゼルスの日系スーパーで買えるルーは、だいたいハウスの「バーモントカレー」かS&Bの「ゴールデンカレー」ぐらいだが、これらは最近米系のスーパーでも売っていて便利だ。
 そんな家族みんなが大好きなカレーライスなのだが、米国で作る「バーモントカレー」の味が日本で作る時に比べておいしくないことがだいぶ前から気になっていた。ふと思い立ちハウス食品に問い合わせてみたところ、「海外で販売しているバーモントカレー(英文パッケージ)は、日本で製造し輸出しているが、国外の原料規格に合わせられるよう動物由来(乳製品以外)の原材料は使用しない配合となっているため、味があっさりと感じられる可能性がある」との返事をいただいた。これは、日米それぞれで販売されている商品の原材料名を比較してみるとよく分かり、日本のルーに入っている「牛脂豚脂混合油」が米国用には入っていない。
 日本で初めて牛海綿状脳症(BSE)に感染した牛が見つかった2001年時、当地の日系スーパーから牛肉エキスを使った日本製カップ麺が一斉に消えたことがあった。米国に輸出される日本製カレールーに肉エキスなどが使われなくなったのも、この「BSE問題」で規制が強化されたためだろう。
 ところでわが家では最近、「バーモントカレー」のルーを使う際、ビーフブイヨンを隠し味に入れている。そうすることで味に深みが出て、日本で食べる時のおいしさに近づくのだ。たかがカレー、されどカレー。タイカレーやインドカレーも良いが、やはり一番おいしいのはそれぞれの家庭で作り方や具材が違う「わが家のカレー」ではないだろうか。(平野真紀)

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