SF(空想科学)小説好きにはたまらない面白いニュースが入ってきた。
電気自動車の大手テスラやロケットのスペースXなどで何かと話題を振りまいているイーロン・マスクが、またもややってくれた。
彼の創設した新興企業ニューラリンクが、脳内の動作をコントロールする部位に脳とコンピューターをワイヤレスでつなぐインターフェースを埋め込んで、考えるだけでコンピューターのマウスを(コンピューターの画面上で)動かせるシステムを構築したそうだ。ゆくゆくは思考によりコンピューターのカーソルやキーボードを制御できるようにすることを目指しているという。
ここまで来ると、例えば発声障害者(声そのものが出せない人)に朗報。手話をしたりタブレットや紙に書いたりしなくても、考えるだけで音声機能を持つ小型コンピューターを使って会話ができる。四肢が不自由な人も、思考することでコンピューター制御の義手や義足を思うように動かして生活できる。そんな未来が見えてくる。
今のところまだ臨床試験(治験)中で実用化にはほど遠いだろうし、手術が100%うまくいく保証もないが、ここでもう一つすごいのが、このインターフェースを手術ロボットを使って埋め込んだということ。チップと極細ワイヤを脳の関連部位に埋め込み、その信号をワイヤレスでコンピューターとつなぐという超高度な技術を考えると、現在のAIと結合させることで将来の医療ロボットの発展が期待される。疲れ知らずで1日24時間365日医療に従事する医療ロボットによるシステムが構築されるだろう。ただし、残念ながらそのような機構は高額にならざるを得ないから、僕ら一般人がその恩恵にあずかるのは難しいか。
脳にチップを埋め込むという小説は結構あるわけで、マイケル・クライトンの「ターミナル・マン」などは映画化もされている。他にもまだたくさんあるが、興味のない人にはつまらないかもしれない。(徳永憲治)
